ボクモ15年
IWASUNaoki今週で、ボクモは開店から15年が経ちました。 「15年って長いですね」とカウンターのお客さまに言われました。 僕は「いやー、コロナで3年休んでたようなもんなので、15年やった気はしないですよ」なんて言ってしまいました。 しかし、実はそれはちょっと嘘。 確かにあの時期、営業はままならなかったけれど、僕らにとってはなかなか濃い時間を過ごした。本心ではそう思っています。 店ががらんとしている間、流石に何度かくじけそうになりました。しかしシェフと手を取り、心を奮い立たせました。 思い切って店内のリニューアルをしました。ニュージーランドワインを主軸に店のコンセプトを組み直しました。新しいフードメニューをたくさん考案しました。 そして、ニュージーランドワインの通販を始めました。 今、「あの頃の店」ではない、新しい形がここにあります。そして、ボクモワインをやることで得られた全国の方々との繋がりがあります。 だから、今のボクモは、脱皮した第二形態です。 そしてこの第二形態を楽しんでくださっている方、支えてくださっている方の存在が、「コロナ後もここにいて良い許可証」となっている。そう思っています。 中には脱皮するはるか前から今日まで、ボクモと長いことお付き合いしてくださっている方もいます。 もはや成長を見守る保護者です。感謝しかありません。15歳のボクモ、反抗期にならないよう気をつけますので、これからもなにとぞ。 それから、第一形態以来ご無沙汰だけど、見守ってくださっている方も。 ご無沙汰している親戚のおじさんおばさんです。 「元気ならそれで良いよ」の声が聞こえます。 でも、たまには顔を見せてください。「あらー、もうすぐ高校生?大きくなったねえ」と言われたいです。 そして、通販で繋がっていただいた全国の皆さん。 文通相手です。 たまに、北海道から、関東から、四国から、九州から、ボクモをめがけて来てくださる方がいます。 文通相手とのリアルでの対面はちょっと照れます。でも、もの凄く嬉しいです。好きなものが同じなので、出会ってから盛り上がるまでのスピードが速いです。 遠く離れた方とのご縁を、ワインが繋いでくれる。まさか脱皮前は、こんなに素敵な出会い方があるとは夢にも思いませんでした。 改めてこの15年を振り返ると、月並みですが「有ることが難かった年月」だったなあとしみじみ思います。 ほんとうに有り難い。今、存在していることはちっとも当たり前でない。支えてくださった方々のおかげ。一日一日の有り難さが積み重なって、なんとかやって来られたと思います。 これからも、まだまだ飲食店にとって厳しい時代が続きます。 存在することの難しさに直面することも当然あるでしょう。 長いことやってりゃ、いろいろあります。大波小波がやってきたとき、またうんうん唸って考える。突破できる力は15年かけて養われたはず。前を向く力さえ失わなけりゃ、なんとか楽しいことをお届けできる。そう思っています。 そう、楽しいことと言えば! ボクモの15周年ワインパーティー! ようやく日程が決まりました。...