ミネラルしっかり余韻長いSB

マールボロの達人を自認する彼らの看板アイテムと言えば、やはりマールボロの名産品である「ソーヴィニヨン・ブラン」。

「これぞマールボロの典型的な味わい」を追い求めたワインに仕上げてきたのかと思いきや、実はそのまったく逆なのです。

いわゆる柑橘やパッションフルーツの香りや味わいがガツンとくるあのタイプではなく、「抑制の効いた」という表現が似合う落ち着いたワインです。

「グランデ」＝「大きい」「偉大な」（イタリア語など）。

直訳すると「大ソーヴィニヨン」となります。通常のスタイルではなく、もっと大きなステージを目指してつくったのがこのワインであるということでしょう。

香りはやや控えめな印象です。しかし、いちど口に含むと、このワインの旨みの強さに驚きます。

柑橘の酸味がしっかりとありながら、熟れたメロンやパイナップルの果肉を感じるような凝縮した旨みがあります。

さらにエルダーフラワーやアーモンドのようなニュアンスも。後味にクリーミーさがあり、また上顎に残る塩味、ミネラル感、はっさくのような柑橘の皮のほろ苦さが余韻として長く続きます。

ぶどうの産地は、マールボロ各地。ほぼ平地のレンウィック（ワイラウ・ヴァレー）をはじめ、アワテレ・ヴァレーやサザン・ヴァレーと多地区に点在する畑から、選りすぐったぶどうだけを使っています。

収穫は機会摘みと手摘みを併用。畑によってバッチを分け、３日間低温で落ち着かせてから、木樽の中で自然酵母によって発酵させます。

部分的にマロラクティック発酵もさせ、柔らかい印象を加えています。

発酵スタートから11ヶ月後、澱とともに寝かせられたワインは、ステンレスタンクで５ヶ月熟成。その後、バッチごとにテイスティングをし、ブレンド。無濾過、無清澄で瓶詰めされます。

通常は「なるべく早めにリリースすること」が常識のマールボロのソーヴィニヨン・ブランですが、このように手間ひまを惜しまずかけ、じっくりと味わいを整えてつくられたのが、このグランデ・ソーヴィニヨン。

こういった「複雑な要素が口の中で展開される」ワインは、食事とのペアの楽しみも格別なものとなります。

柑橘のソースをかけて美味しくなる料理なら何でもあいます。

例えば･･･

• モッツァレラチーズと生ハムのサラダ
• サーモンのグリル ディルを添えて
• チキンのローズマリーパン粉焼き
• ミラノ風カツレツ

かなり幅広いメニューとあわせられるワインです。パーティーのテーブルに１本あると、爽やかに華を添えてくれることでしょう。

ワイナリー「ザ・マールボリスト」について

ニュージーランド南島の北端、サザンアルプスと太平洋に挟まれたマールボロは、彼らの故郷です。

彼らはこの地でワインづくりの知識と技術を身に着け、地域の先駆的なワイン生産者の下で働いてきました。

彼らの目標は、マールボロへの愛情をワインを通じて伝えること。そして、NZ最大のワイン産地であるマールボロで、最高のワインを作り出すことです。

そして彼らがつくるワインには、彼ら自身が毎日体験しているマールボロの魅力が表現されているのです。

ワインメーカーであるリッチ・エリスはブレナムを拠点とし、アタランギとグレイワッキでの経験を活かして素晴らしいワインを生産しています

ブドウ栽培の専門家であるスチュ・ダドリーはマールボロ全域を巡り、栽培者を支援し、地域に関する豊富な知識を活かします。

ブランドディレクターであるデイブ・ナッシュはオークランドを拠点に、ブランドとストーリーテリングを担当。彼は、ニュージーランドのワイン産業を描いたドキュメンタリー映画『A Seat at the Table』も制作しました。

彼らはマールボロ全域のいくつかのお気に入りの場所からぶどうを調達し、シンプルな方法でワインを生産しています。

マールボリストのワインは、NZを代表するマールボロという土地の魅力を反映した、美しく表現力豊かで、エレガントさを併せ持っています。

 産地マールボロについて

「マールボロ」は、NZのワイン産地の中心地です。

豊富な日照量や、1日の中での寒暖差が大きいことなど、ぶどうの生育環境にとって好ましい自然の条件が揃っており、マールボロではNZワインの8割以上が生産されています。

その中でも、キリッとした酸味と溢れる果実味が特徴のソーヴィニヨン・ブランは圧倒的な生産量を誇り、唯一無二のキャラクターとして世界で広く愛されています。また赤ワインでは、豊かなベリー系の果物の味わいが魅力のピノ・ノワールが人気です。

ザ・マールボリスト グランデ・ソーヴィニヨン 2023（The Marlborist Grande sauvigno 2023）