ボルドー地方はフランス南西部に位置する、言わずと知れたワインの名産地です。
生産される約8割以上は赤ワイン用の黒ぶどう品種で、カベルネ・ソーヴィニヨンを中心に、メルローやカベルネ・フランなど複数のぶどう品種とブレンドしてつくられるのが特徴です。
ボルドー地方で育つ黒ぶどうの特徴は渋み成分であるタンニンが豊富なこと。このタンニンはワインの長期熟成には欠かせない成分であり、熟成したボルドーの高級ワインは複雑で唯一無二の味わいになります。
ボルドーの中でもメドック、グラーヴ地区には名だたるシャトーが立ち並んでおり、AOCの格付けで第一級の5つのシャトーは「5大シャトー」と呼ばれ、世界のワインファンにも親しまれています。
赤ワインの陰に隠れがちですが、ボルドーの白ワインも見逃せません。ボルドー・ブランと言われるボルドーの白は主にソーヴィニヨン・ブランとセミヨンがブレンドされ、爽やかさとコクを併せ持った味わいとなります。また、ソーテルヌ地区はフランスを代表する甘口白ワインの産地で、世界的に高名な極甘口の貴腐ワインがつくられています。