ペットナット(pét nat)

ペットナット(pét nat)とは「ペティアン・ナチュレル」(petillant naturel)の略称です。自然派ワインの造り手により広まった微炭酸のスパークリングワインまたは製法のことをいいます。

ペットナットの特徴は、

  1. 野生酵母で発酵させること
  2. 糖類の添加はしないこと
  3. 途中までタンク内で発酵させ、途中からは瓶内で発酵させること

シャンパーニュに代表されるような「瓶内二次発酵」のスパークリングワインは、最初に発泡していない白ワインをつくり、瓶詰めする際に酵母と糖類を添加して、瓶の内で2回目の発酵をさせ、そこで出た炭酸ガスをワインの中に留まらせます。

それに対し、人為的に酵母や糖類を足さないことを信条とするペットナットは、ブドウの糖分がすべて発酵しきってしまう前、すなわちまだ発酵している最中のワインを瓶に詰めてしまいます。そして、瓶の中でアルコール発酵を継続させ、そのときに出た炭酸ガスをワインに溶け込ませます。2回目の発酵は行いません。

この製法でつくられたワインは、一般的なスパークリングワインと比べるとアルコール度数が控えめになり、軽やかな味わいで、ぷちぷちと優しく弾ける微炭酸が特徴です。また、オリを取り除かない生産者も多いため、濁っているペットナットもよく見られます。

この記事の筆者

ボクモワイン
ボクモワイン編集部
ボクモワインの編集部です。ソムリエ岩須の監修の元、ニュージーランドやワインについての情報を執筆&編集しています。

この記事の監修

岩須
岩須 直紀
ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。

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