【ワインを飲む】その2.マナーについて知っておきたい

ここでは、当サイトを監修するソムリエ岩須が、ワイン初心者のなっちゃんとみかさんの疑問に答えています。

自分好みのワインを見つけるべく、選び方について教わってきた二人。少しずつワインが身近なものになってきたようです。

続いては美味しく「ワインを飲む」ことについて。第1回ではワイングラスの選び方について解説してもらいました。(第1回はこちら

今回のお話はマナー。

ちょっとした知識を身につけるだけで、胸をはって楽しめそうですね。

【この記事の登場人物】

なっちゃん
Web系の会社に勤める29歳。もっとワインを楽しめるといいな、とワイン勉強中。
みかさん
アパレル会社に勤務する35歳。ワインにハマり始めてる今、ワイングラスが気になってしょうがない。
岩須
このサイトの監修を担当する、ソムリエ。自身が名古屋で営むバーでは、ニュージーランドワインを豊富に取り揃える。

ワインを飲むとき乾杯はNG?

 

マナーといえば、前から気になってることがあるんです。

 

はいはい、なんでしょう。

 

ワイングラスで乾杯ってやっていいんですか?

乾杯イメージ

 

乾杯についてはよくいろんなサイトにも書いてあるし、本にも出てるんですけど、ワインの世界では “グラスをガチャンとあわせない”、というのが正式な場でのマナーですね。

 

でもみんな、ガチャン!ってやるの好きですよね。

 

そうですね、けれど正式な場での乾杯は、グラスとグラスをガシャンってやりません。乾杯!ってちょっとグラスをあげるだけ。

けれどぼくはそういう場でないんだったら、時と場合によっては別にやってもいいと思います。やっぱり乾杯って、ガチャンとやったほうが雰囲気がでますしね。

もちろん、薄い高級グラスの場合は、割れちゃう危険性があるのでやめたほうがいいです。

なのでここでは「正式な場ではグラスをあわせない」ってことは覚えてもらって、その場のノリでみんながグラスをガシャガシャあわせてるのを顔しかめて「こいつらはマナーがなってないな」って思う必要はないですよ。

 

そっか、ガシャンってやっていい場合と悪い場合があるってことですね。

 

そうですね。
もともとヨーロッパにもグラス同士をあわせて乾杯するという文化はありますしね。

ただ、気をつけなきゃいけないのは、飲み口をあてないこと。割れちゃうんで。
乾杯をするときは、ワインが入っているボールの部分をガシャンってやりましょう。
ボール部分が一番強度がありますからね。

 

なるほど!

 

「乾杯」は言っていいんですか?

 

もちろん、いいですよ(笑)

それに、ヨーロッパの文化をそのまま輸入して、そのヨーロッパ人がやってる通りのことをやんなきゃいけないってことはないと思うんです。そんなに気にしすぎなくていいっていうか。

日本に入ってきてるんだから日本の文化とミックスして楽しめばいいと思いますよ。

だから「ワイン=洋風の料理」ばっかりでなくて、和食や中華とかと合わせるというのも、食文化の豊かな国のやり方だと思います。

日本の宴会のシーンとかも日本の立派な文化だと思うんですよね。
そういうところに新参者のワインが入ってきて、そこでいちいち堅苦しいことをいうと、ワインが「めんどくせえな」っていうふうに思われちゃうからね。

別にそこまで気にしなくても、グラスを割る危険性がアリそうだったら、ガシャンていうのはやめましょってぐらいで良いと思いますよ。あとはどうぞご自由にって。

だからうちのお店でも「あああ〜ガシャガシャやってるわ」っていうふうには思わないですね。それぐらいで簡単に割れるグラスは、ぼくのお店では使ってないんで。

 

そっか、じゃボクモではガシャンって乾杯していいんですね、良かった(笑)

 

ボール部分をあわせてガシャン、ね!(笑)

 

ただ、高級なレストランや1杯2,000円クラスのワインバーならグラスは必ずいいものを使ってるんで、そこでは確実にやらないほうがいいと思います。

 

けどそういうお店で「乾杯〜イエーイ、ガシャン!」とはならないですよね。雰囲気的にも。

 

そうですね(笑)

 

大人はちゃんと空気読みましょうって話ですね(笑)

その「口紅」気にしたことある?

ワイングラス 口紅

 

あとマナーといえば「口紅問題」ってありますよね。

 

なんですか、それは(笑)

 

初耳です(笑)

 

口紅ってグラスに付いちゃうじゃないですか?お二人は、あれどうします?

口紅イメージ

グラスについた口紅、どうしてますか?

 

拭いたらいいんじゃないですか?

 

いちいち?飲むたびに?

 

う〜んどうしてるかなあ?

 

わたしは指でキュってやるぐらいかな、たぶん。

 

あ〜指でこうやってね。で、その指をナフキンかティッシュでふくって感じですよね。

 

けどなんか、拭いてる作業自体が恥ずかしいから、さり気なく隠したい…みたいなのあるかも。

 

って別にこれには正解があるってわけじゃないんですけど、グラスに口紅がついてるのって、やっぱり見た目はよろしくないですよね。

ちょっとなーって思うのは、酔っぱらった女性が帰った後に残っている口紅がひとまわりついたグラス(笑)

 

え〜〜〜〜〜〜!
ベタベタベタベタって一周?

 

それはやめてほしい(笑)

 

ですよね(笑)

マナーとして一箇所から飲みましょうよ、っていう感じですね。

別に決まりもなんにもないんですけど、普通の人そう思わない?みたいな、そういうところです。

 

飲んでる方も気になっちゃいそうだけど。何箇所も付いてたら。

 

わたしは、料理を食べたあとにワインを飲むとグラスにべったりつくのも気になりますねー。
口を拭っちゃう。

 

そうですよね。
でもぺろんぺろんに酔っぱらってたら、やっちゃうんですよね〜(笑)

酔っぱらいイメージ

やっちゃうよね〜にんげんだもの。

 

てか一周つけても落ちないその口紅、どこのか知りたいですよね(笑)

 

だからまあ、基本ですけど、一箇所から飲むほうが良くて、口紅がついた場合は親指で拭う人が多いです。

不正解なのは、口紅を一周つけること!

 

女子のみなさん、酔っ払ったときは十分気をつけましょう!

 

は〜い(笑)

強い香水はNG

 

あと、マナーで言ったら香水にはちょっと気をつけて欲しいですね。

 

そうなんですね!

香水イメージ

キツすぎる香水はワインの香りの妨げに。

 

やりすぎは良くないってことです。

一緒に食事をしたときに不快に感じても、よっぽど深い間柄でないとなかなか言えなかったりしますよね。

 

確かに。香水きついよ、とはなかなか。

 

特にワインにとって「香り」というものは重要ですからね。

今日はワイン飲むぞ!って分かってるときは、普段香水を使ってる人も極力抑えめに、っていうのがいいと思います。

まわりにワインを楽しみたい人がいるならば、ぜひその人には配慮しましょう。

それに日本人は鼻がいいから気にする人が多いっていうのもあると思いますね。

日本ではどんなシチュエーションでも、香水のつけすぎはちょっと敬遠されるでしょう。ワインの場所では、よりそれを意識した方が良いと思いますね。

ワインを飲む前に食べるものも要注意

 

あと、これはマナーではないんですけど、直前に歯磨きしたりとか、ミントのタブレットを食べたりとかは極力さけた方がいいですね。

ワインの味がわかんなくなるんで。もったいないよってことですね。

 

あの、お酒を飲む前に飲むドリンクって舌がビリビリしません?ああいうのもやめたほうがいいってことですよね?

 

もう錠剤にしてください、ですね。

 

そうか(笑)
それにしてもお酒飲むときに飲む前の摂取物なんで気にしたことなかったわ。。。ガム噛んで飲みに行ってたし…。

 

辛いカレーもできれば控えたほうがいいですね。めちゃめちゃ刺激の強いものっていうのはやっぱり味覚が麻痺しちゃうんで。

 

わたし、カレーと赤ワインの組み合わせ好きなんだけどな〜。

 

そうですね、最近はカレーとワインをあわせる人たちも結構増えてきてるんで、激辛でなけでば好み次第ではありますけどね。

でもやっぱりミントって結構きついんでやめた方がいいです。

もちろんカジュアルなところではいいんですよ、けどちょっと今日は気張っていいワイン飲もうと思ったら、前に食べるものを気をつけたほうがいいですね。

ワイングラスの正しい持ち方は?

 

ところで、ワイングラスの持ち方もずっと気になってたんですけど、どうやって持つのが正解ですか?

 

わかる〜!気になってたけどなんとなく誰にも聞けない感じだった!

 

やっぱり脚の部分を持つのが正解ですよね??

 

コップ部分じゃないですよね?

 

参考までに、ワイングラスの各部分の名称をみておきましょう。

ワイングラスパーツ

 

ワイングラスの持ち方には、

  • ステム持ち
    (脚の部分をもつ)
  • ボール持ち
    (ボール部分をもつ)

っていうのがあって、両方アリですね。
海外だと意外とボール持ちする人が多いんですよ。

ボール持ち

海外では多い「ボール持ち」。

 

意外!どっちでもいいんだ!

 

日本人は「ステム持ちをするべし」って教わってる人多いんですけど、決してそれが正しいというわけではなくて。

というのも国際的な正式な場では「ボール持ち」が正しいんです。

なぜかと言うと、立って乾杯するでしょ。こぼすのが一番良くないんで、ボールを持つっていうのは晩餐会では正式になっています。

だからそうやって考えると、どっちでもいいってことですね。

 

けど、ボール部分を持つとワインが温かくなっちゃうからダメっていうの聞いたことあるんですけど、それはどうなんですか?

 

ボール持ちだと温度が伝わっちゃうのは当然そのとおりだし、日本だとステムを持つのが正しいっていう人は多いのも分かります。

けど結構海外の映画とかみると、ワイン飲むシーンは大概こうです、皆さんボール持ち。こういう持ち方します。

ワイングラス持つイメージ

ちょっとした合間に飲むワイン。お茶みたいな感覚。

 

確かに言われてみたらそういう感じがしてきますね〜

 

だからぼく、お客さんでボール持ちしている人がいると、「あ外国っぽいな」って思います。

 

へー!そんな人もいるんですね、いろいろ面白い!

 

でもぼくは、ステムで持ったほうが回しやすいのでステム持ちしますよ。

それにワインの色がよく見えて、視覚からも楽しめるじゃないですか。「これからワインを楽しむぞ!」って感じも現れるので、ぼくはステム持ちが好きですね。

ワインの色イメージ

ワインの色を見るのも、楽しみのひとつ。

ワインを注がれる時は「じっと待つ」こと

 

ワインを注いでもらうときに何か注意することありますか?

 

そうですね、
まず基本は、注いでもらう人はグラスを持たないっていうことですね。

ワイン注がれるイメージ

基本これはNGです。

 

他のお酒のマナーはグラスをもったほうがいいんですが、ワインに関しては、別に手をそえないからといって失礼にはあたらないんです。注がれるのを待ってればいいですよ。動かないように台座の部分を押さえる人もいますけどね。

 

そうなんだ〜!

 

わりと癖の人もいますよね。ついグラスを持ってしまうというか。うちのお母さんもそうだわw

 

うん、そういう人もいますね。

別に悪くないと思いますけど、ただ、注いでもらうときにテーブルから浮かせてグラスを差し出すのはやめたほうがいいです。ぼく何回もそれで失敗してるんで。

沢山の人が集まる試飲会とかでは、たまにどうしても空中に浮かせて注いでもらわなきゃいけないシーンもありますが、そういうときはプロでもたまにこぼしますよ(笑)

ワイン注がれるイメージ02

おとなしく注がれるのを待ちましょう。

肩肘はらずに楽しむのが正解

 

ぼくのような考え方はカジュアル寄りなので、高級フレンチとかだったら駄目なことも多いんですけどね。

でも、ワインを日常生活に溶け込ませるほうが、ぼくは日本の食文化とかお酒文化にとっては必要なことだと思うんですよね。

 

はい、もっとお近づきになりたいです(笑)

 

ですよね。

そんなガチガチなルールがあるって思われちゃうと、挑戦しづらくなるじゃないですか。だからなるべくルールは少なめがいいなって思うし。

僕らの世代で、月イチで高級フレンチに行くようなやつ、いないんですよね。ましてやもっと下の世代だと、その覚えたマナーどこで使うのっていう感じ。

なので、もっと日常的に“食卓に一本ワイン”っていうふうになる家庭があってもいいと思うんです。そういう場面だったらステム持とうがボール持とうがどちらでもいいですよね。

あんまり肩肘はらずに飲んでほしいな、って思います。

ワインだけじゃない。最低限のマナーはしっかりと

 

あと、たまに「肘ついて飲まない方がかっこいいのに」って思うことはあります

 

それワインだけのマナーじゃないですね(笑)

 

「酒」の飲み方が染み付いてるんですかね(笑)
お猪口でクイッってするときの感じ(笑)

 

それが様になってればいいんですけどね。でも、猫背でだるそ〜に肘ついてって感じだと、ちょっと残念だなーって気がします。。(笑)

 

うん、確かに気になりますね(笑)

 

ワイングラスって普通のグラスと違って、傾けなきゃいけないんですよ。で、最後飲むときに一番かっこ悪いのが…こうやって飲む…そう、まるで日本酒のように、くいってやるんですね。
上げろ!肘を!って(笑)

 

笑笑笑笑

 

ボール持ちして肘ついてると、ワインが口に入ってこないですからね。

 

いろいろ見てて辛い感じですね(笑)

 

まあ、それはさておき、

ワインの世界のマナーについて言えば、例えばちょっと良い店に行ったときに、みんながグラスおいてるのに自分だけグラス持って注いでもらったりとかすると、ちょっと恥ずかしい思いをしちゃいますよね。

そういう最低限のところを、ちょっとだけ覚えておけばいいかなあって思いますね。

 

それを聞けただけでも、自信もってワインを飲める気がします!

 

あとは、TPOをわきまえて最低限のマナーを配慮して行動する、ですね。
わたしたち、大人なんだから!(笑)

 

はい、みなさんそれぞれのワインの楽しみ方があると思いますよ!
ぜひ楽しんでいって欲しいです!

マナーについてまとめ
  • ワイングラスで乾杯は正式な場所ではNGですが、カジュアルなシーンでは構いません。
  • 乾杯をするときは、飲み口の部分ではなくボール部分をあわせましょう。
  • ワインを注いでもらうときは危ないので、グラスは持たないように。
  • 香水はできるだけ控えめに。

第3回に続きます!】

この記事の筆者

ボクモワイン
ボクモワイン編集部
ボクモワインの編集部です。ソムリエ岩須の監修の元、ニュージーランドやワインについての情報を執筆&編集しています。

この記事の監修

岩須
岩須 直紀
ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。