前回の記事はこちら
▶ソーゾー・ニュージー#2
ネーピアの町をあとにした僕は、国道2号線を南下すること3時間、北島のいちばん南のエリア、ワイララパへ。
羊が放牧された牧場、小川に架かる橋。車窓から見えるこの繰り返す景色をいくつか経ると、整然と植えられたぶどうの列が見えてくる。
それは、ホークス・ベイで見たような「一面のぶどう畑」という景色ではなく、どの畑も区画は小さい。
そうだ。
たどり着いたのは、小規模なワイナリーがぽつぽつと点在するエリア、マーティンボロだ。
ここは、ニュージーランドの中で「最もフランスのブルゴーニュ地方に気候が似ている」といわれる場所。
本場ブルゴーニュの名産といえば、飲めば天にも昇るような芸術的な赤ワイン、ピノ・ノワールだ。
ここマーティンボロも、ブルゴーニュの弟に名乗りを上げてもなんら文句のない、高い品質のピノが売りの産地である。
ラベルにMartinboroughの表記があるだけで、僕の心は躍る。そう、僕は無類のピノ好きなのだ。
日本で散々僕の心を躍らせてきた、マーティンボロのピノ。いったいどんな畑から生まれ、どんなワイナリーであの魅惑の液体へと変身するのか。
とくとこの目に焼き付けようではないか。
と、その前にやるべきことは、まず腹ごしらえだ。マーティンボロはかなり小さな田舎町なので、レストランを探すなら近隣のマスタートンがいい。
トリップアドバイザーで調べてみると、ザ・ファリアーズというレストランがよさげだ。
窯焼きのピザが人気らしい。それから中東のスパイス、デュッカをまぶしたラムのスペアリブもうまそうだ。
ボクモでもシェフがオリジナルのデュッカを調合して、お肉メニューに添えたりしている。この店のやり方がどうなのか、参考になるかもな。
宿泊先は、ちょっと節約してモーテルでいいだろう。
ニュージーランドでは、宿の横に車をつけるモーテルがポピュラーだ。キッチンがついているから、簡単な料理が出来るのもいい。
その前に、スーパーに寄って、今晩飲むワイン(明日廻るワイナリーのものがいいな)と、翌朝用のパンとサラダとベーコンを調達だ。
このスーパーがいいんだよね。だいたい棚の2列くらいはずらーっとワインが並んでいるんだもん。
キワーノみたいなNZにしかない果物や、ウィッタカーズみたいな現地で人気のチョコレートもいっぱいあって、あっという間に時間が経ってしまう。
よし、日本へのお土産もここで買っておくとしよう。
さあ、明日はいよいよNZ屈指のピノ・ノワールが生み出される現場へいくぞ。
目指すは、アタランギ、パリサー・エステート、ドライリヴァー。どんな畑で、どんな醸造施設かな。楽しみだ!
(写真は前回の渡航のときのもの。あとはすべて想像です)