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NZでいちばんのワイナリーって?

 

ソムリエブログ

「ニュージーランドでいちばんのワイナリーはどこですか?」

この質問、ボクモのカウンターでたまにあります。

むむ。

「いちばん」って難しいですよね。

世界全体でいちばん知名度があるのは、たぶん「クラウディ ベイ」かな。

日本への輸出量がいちばん多いワイナリーなら、「シレーニ」だと思います。

いちばん値段が高いのは、うーん「プロヴィダンス」かなあ。いや、今は「デスティニー ベイ」の方が高価かも。

基準はいろいろ。いちばんもいろいろ。

フランスのボルドーのように、法律で定められた格付けがある産地ならば、もっとわかりやすく、「1級はこの5つのワイナリーですよ」といえます。

しかし、ワインづくりの歴史の浅いニュージーランドには、法に基づいた格付けはありません(むしろボルドーの序列は世界のワイン産地の中でも例外的な厳格さだと思いますが)。

ただ、ニュージーランドにも、評論家による評価、というものはあります。

よく知られているところだと、アメリカのワインジャーナリストのロバート・パーカーJr.による「ワイン・アドヴォケイト誌」の点数、いわゆるパーカーポイントですね。

これは、いちばんを決める、というよりは、パーカーさん(とその仲間)の好みによって、ワインの出来を100点満点で何点かをつける感じ。

より高得点であれば、「評論家が良いワインだと言っている」、「じゃあ、美味しいんじゃないの?」となって、ワインが売れるというわけです。

ま、でもこれはワイナリーの評価じゃなくて、ワイン1本1本の評価です。

いちばんのワイナリーはどれ?の問いにはちょっと答えられない。

しかし、ニュージーランドには、毎年ワイナリーの順位を決めて発表している評論家がいます。

その名は、ボブ・キャンベル。

算定方法は明らかにされていませんが、ひとつのワイナリーが販売している複数のワインをテイスティングし、そのひとつひとつのレベルを総合して、優れているワイナリーが上位にランクされる感じです。

ボブさんに試飲してもらうにはお金がかからなくて、ワイナリーから一切の利益供与がないことを売りにしているので、彼の「ザ・リアル・レビュー」というワイン評価サイトは、NZでは「透明性が高く」「客観的である」と言われているようです。

で、そのボブさんのワイナリーのランキング、最新版2021年の1位は、さっきも挙げた「デスティニー ベイ」です。

なので、今、「NZのいちばん」と尋ねられたら、これかもな、と思います。

(今年中のどこかで、この「デスティニー ベイ」をボクモワインで販売スタートすると思いますので、お楽しみに。)

そして、今現在、ボクモワインで扱っているワインの中で言うと、最もボブ評価が高いのが、2019年で3位、2020年で4位、2021年が3位になっている、「フェルトン ロード」です。

フェルトン ロードは、僕が訪れたワイナリー中で、最も感動したワイナリーのひとつ。

この味は、通販で絶対に紹介したいと思い、ボクモワインでも1年前のオープン時から取り扱っています。

そうそう。このフェルトン ロード、NZに住んでいる従兄弟を訪ねたとき、僕が「あそこ行ってみたいなあ」と漏らしたら、従兄弟の奥さま・ヨウコさんが、すぐに「日本からソムリエが来てるから、中を見学させて」と電話で交渉してくれたワイナリーでした。

なんと、翌日には、本当に見学が実現。ビバ、ヨウコさん。

フェルトン・ロードの看板

ぶどう畑はたいへん美しい丘にあり、丁寧に管理されていました。農法はバイオダイナミック。酵母は野生酵母。

ワイナリーはコンパクトながら、合理的なつくり。普通なら案内されないコンクリートづくりの発酵槽や貯蔵タンク、熟成庫なども見せていただき、とても勉強になりました。

フェルトン・ロードの畑

中でも驚いたのは、「グラヴィティ・フロー・システム」といわれる醸造方法。発酵槽は丘の上に作られ、そこから重力に逆らわずに、ぶどうや果汁を下へ下へと移動させながら醸造ができるように、すべての装置がレイアウトされていました。

「ポンプを使わず、ぶどうの自重だけを利用しているので、自然な味わいになるんです」と説明を受けました。

そして、セラードアで試飲させていただいて、そのふんわりとしながらも、奥行きが無限に広がるような味わいに大感動しました。

なるほど。斜面を使って、重力に逆らわずにつくるとこういう味になるのか、と。

「大地の恵みよ、ありがとう。」

柄にもなくそんな言葉が出てきます。滋味ってこういう味かなあ、と。

ワインが「丘の飲み物」であることをはじめて認識したのでした。

樽と岩須さん

このフェルトン ロード、最新の2021年ではボブさんの評価ではNZ3位ですが、ピノ・ノワールを中心としたワイナリーでいえば、1位です。

つまり、世界で注目が集まる「ニュージーランドのピノ・ノワール」の頂点がフェルトン ロードといっても良いのかな、と思います。

そしてこの感動を、ちょっとでもボクモワインを通じて、日本全国のみなさんと分かち合いたいと思って、1年。

この1年で届けられたフェルトン ロードの本数はたぶん50〜60本くらいかな。

うーん、まだまだ。もっと届けたい。

このすごいピノを、ワイン好きな皆さん、NZ好きな皆さんに知っていただきたい。

そう思い、ボクモワイン1周年企画として、ちょっと考えてみました。

ここからはお知らせ。

ボクモワイン1周年記念企画 名門フェルトン ロードのピノを40%オフ!(条件あり)

なんと40%OFFです。だって多くの方にNZのトップのピノ飲んでいただきたいから。

でも条件ありです。後述します。

ちなみに、フェルトン ロードのピノ・ノワールは、最高級レンジが「ブロックシリーズ」といって、畑ごとに仕込まれたもので、これは希少すぎてなかなか手に入りません。

その次が「コーニッシュ・ポイント」や「カルヴァート」という地区ごとのシリーズ。これは、ボクモワインで扱っていて、だいたい1万円弱。

いちばんリーズナブルなのがサブリージョン名を冠した「バノックバーン」と呼ばれるシリーズです。

これでも8,360円と、やはりそれなりのお値段はします。

しかし、このバノックバーンこそ、価格と味わいのバランスが非常に優れていると、僕は思っています。

たぶん、ブルゴーニュやカリフォルニアでこのクラスのピノの味わいを求めるなら、もうちょっと予算が必要だろうと思います。

これを、7月中は40%OFFの5,016円にしましょう、とのいうのが、今回のボクモワイン1周年の企画です。

ボクモワイン1周年記念企画!名門フェルトン ロードのピノを40%オフ!

1周年企画

ただし、条件ありなのです。すみません・・・

条件とは、他のワインもあわせて、ボクモワインで合計6本購入していただくこと。そうすると、「フェルトン ロード バノックバーン ピノ・ノワール 2020」が4割引になる、というコマンドにしてあります。

単品で4割引じゃないのが申し訳ないです。。。が、他のNZワインもいろいろ楽しんでいただき、その上で、「NZ最高峰のピノとはこれか!」を味わっていただけたら嬉しいです。

もちろん、このワイン、ワインセラーをお持ちの方は、5年後、いや10年後なら、さらにワインとしての価値が上がっていると思いますので、ぜひ熟成させてお楽しみいただければと思います。

やや宣伝っぽくなってしまい恐縮ですが、4割引は今回しかやらない企画ですし、僕が心底惚れているワインなので、宣伝っぽくてもいいや、と思ってこんな感じのブログになりました。

Enjoy NZ wine!

Enjoy Felton Road!

ちなみに、現地の人は「ピノ・ノワール」とは言わずに「ピノ・ノワ」と言います。

エンジョイ・ピノノワ!

 

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この記事の筆者

岩須
岩須 直紀
ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。
ニュージーランドワインと多国籍料理の店「ボクモ」(名古屋市中区)を経営。ラジオの原稿書きの仕事はかれこれ29年。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。

一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ

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ボクモワイン代表 岩須直紀

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