道具から入る

新しい趣味をはじめるとき、やはり新しい道具を買うとテンションが上がります。

でも、あんまり高価なものだと、趣味が続かなかったときの後悔が大きいし、「初心者のくせにあんなの使ってるぜ」という視線も痛い。子どもの頃からそう思っていました。

なので僕は、これまでの購買人生で、最初はエントリーモデルを買ってハマったらちょっといいものを、みたいな順をたどってきたように思います。

小中学生のときに没頭していたバス釣りは、最初はノーブランドのリールで、そこからシマノ、アブガルシアへ。

パソコンは、最初はNECの互換機のエプソンでした。そのあとPowerMacにステップアップ。

キャンプ用品は最初はアルペンのPBで、そのあとコールマン。

そして最近。

このところずっと無趣味で、我ながらつまらないヤツだと思っていた僕ですが、ようやく重い腰を上げてやってみようかなというものが見つかりました。

それは、ハイキング。

山登りはちょっとハードルが高い。だけど、去年お誘いいただき上高地に初めて行ってみて、ああ、歩いて自然の風景を見るっていいもんだな、と思いました。

そして、なによりリフレッシュになった。あの直後はいい仕事ができた(気がする)。

ただ、低い山でも路面には石があったり、木の根っこがでていたりして、スニーカーではやや心もとなかったです。何度か足首がぐにっとなったし。

なので、道具を導入すること。

そう、人生で初めてのトレッキングシューズを買うことにしたのです。

スポーツ用品店のお兄さん(間違いなく年下だけど、あの頼もしさはお兄さんと呼びたい)に、「初心者なんですけど」と言うと親切に教えてくれまして。こういうときはやはり餅は餅屋ですね。

柔らかくて履き心地がよいのは実は上級者向けで、僕みたいな運動していないおじさんはガチッとホールドしてくれる硬めの方がいいそうです。

筋肉がないぐにゃぐにゃの足が路面のギャップで怪我しないためには、靴は足首まで固定できるハイカットで、ソールも硬め。これが鉄則なようで。

「これ、初心者の方にもお薦めですよ」と言われたキャラバンの靴がちょっと値引きされていたので、迷わず購入しました。

さあ、これで準備万端。ゴールデンウィークのお休みに、ぐにゃ足と硬シューズで、いざ低山ハイキング、行ってまいります。

今、部屋の中で新品のシューズを履いてパソコンでこれを打って、ニヤけております。

自分にとっての良品で、自分の機嫌を取る。これが趣味の時間を楽しくするんだな。

ちなみに、ワインを趣味にしたくて、道具から入りたい方。いらっしゃいますか?

よかったら、餅屋の僕がお手伝いします。

たとえばグラスは、いきなり高級品のリーデルでなくても、丈夫な東洋佐々木ガラスやシュピゲラウのスターターセットなどでじゅうぶん。

ソムリエナイフは、ラギオール(4万円)じゃなくて、プルテックスのダブルアクション(1,400円)で良いです(ニュージーランドワインならほとんどスクリューキャップなのでほぼ不要)。

肝心のワインは・・・

ボクモワインのソムリエおまかせセット、備考欄に好きなワインの傾向を書いてくだされば、餅屋おじさん、じっくり選ばせていただきます。

結局せんでんすんません。

この記事の筆者

岩須
岩須 直紀
ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
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