ソムリエが推薦する
ほどよいバランスのミディアム赤ワイン
赤ワインは、濃厚さや渋さを「ボディ」で表すことがあります。
明確な定義はありませんが、口に含んだときの濃厚さや渋みが、ほどよいものは「ミディアムボディ」と呼ばれます。
ほどよくバランスのとれたミディアムボディのワインは、幅広い食事にあわせられるのが特徴です。
このページでは、品種を問わず、ソムリエ岩須が「ミディアムと呼べるだろう」と感じた赤ワインの中から、特におすすめのものをご紹介します。
2,000〜2,999円のミディアム赤ワイン
ブラックコテージ ホークス・ベイ メルロー カベルネ 2017
NZはボルドータイプの赤ワインが少ないお国柄で、その中でも手頃な価格のものはかなり見つけるのが難しいです。
そんな中にあって、このワインはとても貴重。適度なコクとまろやかさを兼ね備えたお値打ちボルドータイプです。渋みはそれほど強くありません。
あう料理は、とんかつ(味噌かつはさらにあう!)、牛丼、酢豚。気取らずに、普段の食卓に1本取り入れたいワインですね。
シャングリラ ピノ・ノワール 2019
「サニーネルソン」と呼ばれるほど豊富な日照量のネルソンから届いたフルーティーなピノ・ノワールです。
ピノというと、淡い色彩と繊細な味わいを想像する方も多いと思いますが、このワインはどちらかというと、色はやや濃いめで、黒いベリー系の果実の風味が豊かです。渋みはまろやかで心地よいです。
筑前煮、焼き鳥のたれ、さば味噌などがぴったりです。ローストビーフやローストポークもよくあうでしょう。
3,000〜4,999円のミディアム赤ワイン
ワイルドソング オーガニック シラー ホークス・ベイ 2018
BioGroの認証のオーガニックなワイナリー「テ アワンガ」によるシラー。
品種の特徴であるスパイス感はありながらも、優しさ、マイルドさが持ち味で、シラーがはじめてという方にもすんなり入っていただけると思います。
お料理は、鶏や豚のソテーや炭火焼きが合いそうです。少し多めにスパイスをかけると、ワインとの相性がぐっと上がります。
アンツフィールド シングルヴィンヤード ピノ・ノワール 2019
マールボロでいちばん歴史あるワイナリーをイケメンのカウリー兄弟が復活させ、現代的なワイナリーに。
このピノは、しっかりとベリーの香りが漂い、フルーティーな味わいながら、後味のスパイス感もしっかり感じられます。アルコール度数は14.5%とちょっと高め。
鶏肉、豚肉料理がよくあいます。焼き鳥(タレ)、チキンカツ、ポークソテー、豚の角煮などはバッチリでしょう。
マメゾン マーティンボロ ピノ・ノワール 2017
仏ブルゴーニュにも比肩する高品質なピノ・ノワール。
フルーツの上品な風味、まろやかな酸味とシルキーなタンニンが特徴です。特別なディナーに最適な優雅な1本。
鶏肉や鴨肉のロースト、ラムや牛肉煮込みなどは最高のマッチングとなるでしょう。甘辛い醤油ベースのソースとの相性も良いです。
5,000〜9,999円のミディアム赤ワイン
キムラセラーズ マールボロ ピノ・ノワール 2020
インターナショナル・ワイン・チャレンジで2019ピノが金賞を受賞。
この2020もそれを受け継ぐやや濃いめの色。黒系ベリーのまろやかで深い味わいは秀逸です。
日本人生産者・木村滋久さん渾身のピノには和食をあわせたいですね。鶏肉の甘辛煮、鯖の味噌煮、鴨南蛮にもあいます!
大沢ワインズ プレステージコレクション ピノ・ノワール 2014
日本人オーナー大沢泰造さんの大沢ワインズがつくるプレミアムワイン。
豊かなベリー類の果実味、熟成によるまろやかさは秀逸です。数々の賞を受賞している本格ピノです。
記念日の1本ですね。鴨肉があればベスト。ジビエもGOOD。牛肉のしゃぶしゃぶやローストビーフもとても良くあいます。
フェルトンロード ピノ・ノワール バノックバーン 2018
NZワイン界の名門「フェルトンロード」。環境にもぶどうにもなるべく負荷をかけないワインづくりを信条としています。
出来上がったワインには、果実のやさしい旨みが凝縮しています。
上質なこのワインは、単体でじっくりも良いでしょう。料理とあわせるならば、定番の鴨も良いですが、鰻の蒲焼きも好相性ですよ。
ペガサスベイ ピノ・ノワール 2015
ペガサスベイは、NZ南島を代表するワイナリー。
このワインは、全房発酵(全体の25%)、自然発酵、フリーランとプレスランを分けて樽熟成させるなど、こだわりがぎっしり詰まったピノ・ノワールです。
ペアリングは、鴨肉があれば最高。ローストビーフやとんかつも好相性。漬けマグロなどの濃い味の魚料理ともバッチリあいます。