「ワインについて、ちょっと知りたい!でも、いざ知ろうと思ってネットを見ると、カタカナだらけでなんだか難しそう・・・」そういう方はとても多いと思います。
今回は、そんな「ワインの超初心者」の方向けに、ワインについて楽しく学べる入門書を選んでみました。
ご紹介するのはどれも難しい説明が少なく、分かりやすい言葉とイラストでワインのことを教えてくれている入門書です。ワインのことをほとんど知らなくても、楽しく読める工夫が随所に施されています。
この記事を読んで、あなたにピッタリの本を見つけて下さいね。
ワイン初心者が読む本、どんな本が良いの?
ワインの本には、簡単な解説が中心のいわゆる「初心者向けの本」から、専門用語が頻出する「中・上級者向けの本」まで色々あります。
たくさんあるワイン本の中から、初心者の人でも読みやすい本を探すポイントは以下の4つです。
- イラストが多いこと
- マンガやストーリーなどがあり、理解しやすいこと
- 難しい用語も、わかりやすく書いてあること
- 分からないことがあった時に、調べやすいこと
まず、“ワインのことを1から勉強する”という人には、イラストが多い本をおすすめします!難しい内容を分かりやすくするには、イラストでの解説が欠かせません。「イラストが多い=情報をビジュアル化している」ということなので、そういう本は、理解しやすい工夫がされている本と言えると思います。
また、ワインに関する難しい用語が簡単に分かりやすく説明されているか、ワインについて分からないことがあった時に調べやすいかどうか、ということも大切なポイントです。
図解 ワイン1年生
著者 | 小久保 尊 |
イラスト | 山田 コロ |
出版社 | サンクチュアリ出版 |
出版年 | 2015年 |
ページ数 | 232ページ |
価格 | 1,200円+税 |
2015年に発売して以来、10万部を超えるベストセラーとなった話題の一冊。生粋のアニメオタクであるソムリエの小久保 尊さんと、イラストレーターの山田 コロさんがタッグを組んでつくったワイン入門書です。
この本には、擬人化されたぶどう品種のキャラクターが登場します。そのキャラクターの個性=ぶどうの個性なので、マンガを読み進めていくだけで、ぶどう品種の大まかな特徴を覚えることができます。
著者の小久保さんは、この本の中で「ワインを理解する上で大切なことは知識や歴史的背景を知ることではなく、“ときめき”だ」と話しています。その言葉どおり、この本には難しい話がほとんど出てきません。知識を増やすことを目的とせず、実際にワインを楽しむ上で大切なことが理解できるように、扱うテーマをなるべくシンプルにして初心者目線の言葉で解説されています。
また、2020年7月には、この本の第二弾となる「図解 ワイン一年生 2時間目 チーズの授業」も販売されました!こちらも合わせて読むと、ワインがより一層楽しくなりそうです。
どの本にするか悩んだら、まずはベストセラーのこの本からはじめてみましょう!
先生、ワインはじめたいです!
著者 | こいし ゆうか |
監修 | 杉山 明日香 |
出版社 | 大和書房 |
出版年 | 2020年 |
ページ数 | 160ページ |
価格 | 1,300円+税 |
『カメラはじめます!』『私でもスパイスカレー作れました!』など、様々なジャンルの初心者本で人気のエッセイ漫画家こいし ゆうかさんが、ワイン研究家の杉山 明日香さんと共につくった一冊。
お店でワインを買う時に、自分の勘だけでワインを選んで失敗していた“こいしさん”が、とっても優しい杉山先生にワインのことを教わっていく様子がマンガで描かれています。
この本の特徴は圧倒的なイラスト量と、難しいことは一切説明しないというスタイル。初心者の人にはどうしてもハードルが高く感じるワインの話を、誰でも身近に感じられるように「これとこれだけ覚えればいい」など、ポイントをかいつまんで解説してくれます。
イラストが多く文字量も少ないので、さらーっとマンガを読むだけなら1〜2時間で読めてしまいます。「無駄なうんちくは覚えたくないし、効率的に時間を使ってワインのことを学びたい!」という人におすすめです。
この本に書いてある基本をおさえるだけで、ワインはぐっと楽しくなると思いますよ。
基本を知ればもっとおいしい!ワインを楽しむ教科書
監修 | 大西 タカユキ |
出版社 | ナツメ社 |
出版年 | 2018年 |
ページ数 | 224ページ |
価格 | 1,380円+税 |
この本の監修者である大西 タカユキさんは、なんと元々はワインが嫌いだったそうです。しかし、ワインの輸入会社に入社して、世界各地をめぐりワインが大好きになりました。
2011年から独立し、現在はオンラインサロン「ワイン大学」の運営やワインショップの経営を行いながら、ワインプロデューサーとして活躍されています。
この本は『ワインを楽しむ教科書』という本のタイトル通り、ワイン初心者に向けてつくられた教科書のような本です。
先程ご紹介した2冊と比べると、掲載されている情報の量が豊富です。世界のワインの全体的な基礎知識を学びたい、という人にぴったりでしょう。
国別や地域別の解説がしっかりされています。買ってきたワインについてこの本で調べながら飲むという楽しみ方もできますね。
ワインは楽しい!絵で読むワイン教本【増補改訂版】
著者 | オフェリー・ネマン |
イラスト | ヤニス・ヴァルツィコス |
翻訳 | 河 清美 |
出版社 | パイ インターナショナル |
出版年 | 2018年 |
ページ数 | 275ページ |
価格 | 2,650円+税 |
※最新版は「改訂2022年版 ワインは楽しい!」(2,800円+税)です。
チャーミングなイラストの表紙が印象的な、フランスで大ベストセラーとなったワイン解説本の日本語版。テイスティングの基本や、ぶどう品種の基礎知識など、6人のフランス人ナビゲーターが各章で解説してくれます。
「絵で読むワイン教本」というサブタイトルの通り、イラストが多く視覚的に学べるように工夫されているこの本。ワインの香りの表現にも、一つ一つ果物やお花などのイラストが描かれています。
しかしその愛らしいイラストなどとは対照的に、内容はとっても本格的。初心者のみならずワイン愛好家にも人気の一冊です。
改訂版ではワインの主要産地の地図がより詳しく分かりやすくなり、ページ数も約40ページ増え、より知識が深まる内容になりました。
さすが本場フランスの入門書。ワインの初心者からプロまで使える本なので、自宅に一冊あると長く使えるでしょう。ただし、ニュージーランドのようなニューワールドの産地についての記述はやや少ない印象です。
ワイン語辞典 ワインにまつわる言葉をイラストと豆知識で味わい深く読み解く
著者 | 中濱 潤子 |
イラスト | キムコ 玉川 |
出版社 | 誠文堂新光社 |
出版年 | 2017年 |
ページ数 | 184ページ |
価格 | 1,400円+税 |
著者の中濱潤子さんは「ワインと食」のテーマを中心に女性誌、ワイン専門誌で執筆されています。
この本は、優しく自然なタッチのキムコ玉川さんのイラストと共に、中濱さんが長年気になっていたことをアットランダムに集めた辞典。
辞典という体ではありますが、本書の解説には読んで楽しい「気軽なワイン散歩」ともあり、辞典というよりも楽しくワインのうんちくが学べるという一冊です。
中濱さんの得意なジャンルは「ナチュラルワイン」。ヴァン・ナチュール(自然派ワイン)のお祭りFESTIVINのスタッフもされており、日本ワインの生産者と消費者の交流を目指した「日本ワインのお話会」を主宰されています。
そんな中濱さんが執筆された本書の中には、ナチュラルワインに関する語句が多く扱われており、オーガニックワインの多いNZワインにまつわる語句も多く掲載されています(マールボロ、ギズボーン、キムラセラーズなど)。
ウェブサイトや他の本で分からない用語が出てきたら、この本をめくってみるとより理解が深まると思いますよ。
NZワインは初心者にこそおすすめ
ニュージーランドのワインは単品種のワインが多く、さらにラベルがわかりやすいのが特徴。
複雑な味わいが特徴の自然はワインが少なく、クラシックなつくりをしているワイナリーが多いので、初心者がワインを学ぶのにぴったりな国です。
NZワインでワインの魅力に取りつかれる人もたくさんいるんですよ。
NZワイン未体験の方は、ぜひ当店でを試してみてくださいね。
まとめ
ワインは知識がなくても楽しめるお酒ですが、「ぶどう品種」の違いや「生産地域」の違いなど基本的なことを知っておくと、自分の好きなワインを探すヒントになります。そんな基本をおさえるために、初心者向けの書籍は大きな手助けになってくれると思います。
ぜひ自分にピッタリの一冊を見つけて、ワインをより一層楽しんで下さい。