いいこと思いついちゃった

飲み会禁止令が出ている会社も多いと聞きます。10人以上は禁止で9人までならオッケーの会社もあるそうです。なかなかに不思議ですが、ルールを決めなきゃいけない人の苦悩も察します。

この投稿をとあるコーヒー屋さんで書いていますが、ここは8割くらい席が埋まっていて、みんな1人か2人で利用しています。これって濃厚接触なの?どうなの?

濃厚接触が具体的に何を示すか、自分が感染しないためにできる本当の最善策とは何か、僕にはようわからんです。

ただ、毎日更新される情報に一喜一憂している間に、「他者批判の心だけが大きくなりそう」な気がしています。「誰かをディスることで安心感を得ちゃう」。それはけっこう恐いことだと思っています。

この状況ですから、まっすぐ家に帰って予防するのは大事だとは思います。

でも、健康な人同士が酒を飲んでご飯を食べて、明るくFace to Faceのコミュニケーションをとる。そうやって心が荒まない方向に自分を持っていくことだって、僕は大切だと思います。

ヒマしてる飲食店ヤロウの我田引水的なたわごとに聞こえるかもしれません。たぶんそうです、たわごとです。ワインの勉強よりも医学の勉強でもしておけば、もっとマシなことが言えたのかもしれません。

でも、僕は、僕の仕事を愛しているし、今のところその文脈でしか物事を考えることはできません。

だから、来てくださるお客さんといっしょに明るく過ごせるためにどうしたらいいかというテーマについては、お医者さんよりも考えているつもりです。

まず、ボクモの中で、心が荒まない、明るい方向に気分を変えることが可能な場所はどこか。それはやっぱりカウンターです。通称ボウンタ。

そうだ。今こそ、ボウンタを「ひとりで飲み食いする場所」ではなく「明るくなるための場所」と再定義する必要がある。その考えを思いついちゃったのです。

じゃあ再定義したとして、具体的に何をするのか。

それは、逆説的になりますが、「ひとりで楽しめるお料理をご用意すること」です。

気の利いた、ちょっと話が弾むような「お一人様向けの盛り合わせ」をつくろう。ワインやビールとのペアリングをしてもらおう。そういう話は心が豊かになります(と僕は思います)。

旅行の話もいいですね。趣味の話もいい。親の介護の話、仕事の愚痴もまあいいでしょう。

とにかく、ひとりで来て、ちょっとつまんでホロ酔いになって、明るく喋って帰途につく。そうなれるような場所にしたいと思います。

もちろん前からそうしていたつもりですが、これからはその部分によりフォーカスを当てて、ぐいっと推し進めるイメージです。

カウンター・プラッター

で、写真のような盛り合わせをシェフがつくってくれました。

スペインの生ハム&ミニサラダ、ニュージーランドのムール貝(マッスル)、チーズとドライフルーツという感じ。基本パターンは3点の盛り合わせで、ころころ変わるシェフのおまかせメニューにしようと思います。

名前は、カウンターのお一人様向けの大皿(プラッター)ってことで「カウンター・プラッター」(仮)としました(Platterっていう海外の飲食店でつかえる英単語を覚えるフックにしようという意味もほんのり)。

カウンタープラッター

キッチンの都合もありますので、まずは月〜木の限定のお楽しみとしてはじめたいと思います。

他の具体策も同時にすすめます。明るい気持ちになれるようなこと、やっていきます。

アイデア持っている方、またボウンタでアイデアください。いっしょに明るくなりたいですね。

ソムリエ岩須のお店 ボクモ

 

この記事の筆者

岩須
岩須 直紀
ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。
ニュージーランドワインと多国籍料理の店「ボクモ」(名古屋市中区)を経営。ラジオの原稿書きの仕事はかれこれ29年。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。

一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ

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