元気がある人は人気がある。
先週、そう思いました。
思わせてくれたのは、菅原佳己さん。
彼女はスーパーウーマンです。スーパーマンの女性版ではありません。
菅原さんはスーパーマーケットの女。いや、その言い方は正しくないな。
日本におけるスーパーマーケット研究の第一人者。それが菅原佳己さんです。
各ご当地にあるスーパーマーケットの研究本を多数出版されていて、一般社団法人「全国ご当地スーパー協会」を立ち上げたり、テレビやラジオなどのメディア出演、講演活動もされている方です。
菅原さんとの出会いは、ライターの大竹敏之さんによるボクモのトークイベントにパネラーとして参加していただいたとき。それからボクモにちょくちょく来てくださるようになり、ボクモのバス遠足にも参加していただいたこともありました。
その菅原さんから、先日こんな連絡を頂きました。
「岩須さーん、こんにちは。菅原です。私が今、何でどう移動してるかご存知?今、名古屋入りしてるので、それで乗り付けます。」
なんと!それで、ボクモに乗り付けるとは!
“それ”とは、キャンピングカーです。
最近SNSで、菅原さんがひとりでキャンピングカーに寝泊まりをしながら、全国のスーパーマーケットの市場調査の旅に出たのを見ておりました。
すごいぞ。確かに、キャンピングカーで泊まりながら移動するなら、朝の仕入れの様子とか、夜の特売の様子とか、時間に縛られずに取材できるもんなあ。
と、そのアイデアに感服しつつも、実際にやっちゃうとは、なんたる行動力。元気ある!
そしてその日は、菅原さんがSNSで「名古屋に来てるから、ボクモとキャンピングカーのはしご酒をしない?」と呼びかけ、急遽の企画にもかかわらず、菅原さんを慕う人たちが集合。
みなさん、横付けされた(実際には歩いてすぐの駐車場に駐めた)キャンピングカーと、ボクモを行ったり来たりして楽しんでいました。
僕も営業が終わってからお邪魔したのですが、車内には様々な場所で手に入れたレアなご当地グルメがいっぱいあり、そこにボクモのおつまみとニュージーランドワインも加わって、楽しい楽しい。ホームパーティーにお邪魔した気分でした。
そして、このキャンピングカーがレンタカーじゃなくて、思い切って購入されたものだということを伺ってびっくり。
実はずっとキャンピングカーで日本中のスーパーを巡るのが夢だったそうで、今年たまたま行けそうなタイミングがあったので、えいやって挑戦してみたそうです。
そのほか色んな珍道中のお話も楽しかったなあ。
結局その日、終電を逃してタクシーで帰りました。
その帰りのタクシー車内で思ったが冒頭のこれ。
「元気のある人は、人気がある。」
自分のやりたいことを元気よくやっている人って魅力的だよなあ、と。
今って、「コロナ前に戻りつつある」とか「コロナ前と比較して今はどう」とかよく言われます。
僕も「コロナ前のうちの店はもうちょっと賑わっていたのになあ」とか、「飲み屋が完全に元に戻るためにはどうしたら良いんだろう」とかよく考えています。
知らず知らず、世間のムードにどっぷり首まで浸かっちゃってる。
でも、菅原さんの素晴らしい行動力と、キラキラ輝いているあの表情を見ると、それって違うんじゃないかと思えてきました。
戻るんじゃない。
つくるんだ。
楽しいことをつくれば、周りの人は必ず反応してくれる。だって楽しいことは連鎖するから。
そうだ。僕ってそういう楽しいことばかりをやりたくて、14年前、無謀にも飲食店をはじめたんだった。
顧みるのはコロナ前の状態じゃなくて、自分が持っている強い気持ち。
自分が心底楽しいと思うことをみんなと共有したいっていう気持ちが、人を楽しませるんだ。
元気なスーパーウーマンにそんなことを教わった夜でした。