今年の漢字

ソムリエブログ

年の瀬です。

1年の振り返りをする時期です。

このところボクモでは、カウンターにいらっしゃった方に、「あなたの今年の漢字」を書いていただいてます(あ、もちろん任意ですよ)。

3年前、どうせコロナ対策のアクリル板があるんだったら、これを掲示板として使ってみたらどうかなと考えまして、それ以来、年末は「あなたの今年の漢字」を書いていただき、アクリル板にぺたぺたと貼るのが恒例になっています。

今年の漢字

これがなかなか面白い。

すっと書く人もいれば、うんうん唸って考える人もいる。

ポジティブなことを書く人もいれば、ネガティブなことを書く人もいる。

貼られたいくつもの漢字を見て、「へえ、今年も色んな人生があったんですねえ」と、常連さんが言います。

僕も同じ感想です。

共感できるものもあれば、ちょっとわかんないな、というのもある。ちょっとした社会の縮図と言ったら言いすぎかな。

 

今年、僕は「装」と書きました。装いを新たにした、という意味です。

やはり僕にとっては、4月にボクモをリニューアルしたことが今年の最大の出来事です。

コロナ以降も、この店が楽しい場所であることを維持したい、と思って、えいやとやってみました。今のところ、割と評判は良くてほっとしています。僕も働きやすくて気に入っています。

メニューも装いを新しくして、これまでにないアジアンフードなどにも挑戦しています。

この新しい装いのボクモが、来年は飛躍できますように。そんな願いもこめました。

 

シェフは今年の漢字を「兆」と書きました。

防衛増税の1兆円?と一瞬思いましたが、本人に聞いたら「兆(きざし)」でした。そりゃそうか。

毎日料理をつくる中で、ようやく店が元気になりそうな兆しが見えてきたようです。来年ボクモが上向きになる兆候を感じる、と。

日々の仕事を俯瞰して、流れを見ながら仕事をやってくれているんだな、と思いました。ありがたいことです。

このアクリル板に貼る企画、来年は、成立しない年になるといいなあ、と思います。

来年の今頃は、あのときはアクリル板時代だったよね、なんて懐かしみたい。2022年までは忘年会がなかったよねって、来年こそは言いたい。

そんな1年後を頭に描いて、今年の残りの営業を頑張ります。

まだ改装後のボクモにいらっしゃったことがない方、今年は30日まで営業します(が、最終日は満席です、すみません)。新年は1/6〜やりますので、よかったら。

 

さて、改装といえば、ちょっと前の話になりますが、今年1月にはボクモワインのサイトもリニューアルしました。

約1年、新しいシステムでサイトを運営してきましたが、トラブルは少なめだったと思います。こっちもリニューアルしてよかった。

「美味しいけど、手に入りにくい」のがニュージーランドワインです。その不自由さを少しでも解消するお役に立てたのならば、嬉しいですし、これからもさらにお役に立ちたいです。

ちなみに、クリスマス〜年末年始はいろいろなキャンペーンをやっているので、ご注文が増える時期ですが、たくさんのご注文があっても以前よりサクサク送れるようになりました。まだ、年末年始用などのワインをお探しの方は、どーんと来ていただいても大丈夫です!(笑)心よりお待ちしております。

 

そうそう、清水寺で書かれた今年の漢字は「戦」でしたね。

2022年は、思いもよらなかった戦争が起きた年でもありました。

価値観が違いすぎる。共感できない。それがイライラを生み、膨らむ。そしてある日破裂して、戦となる。やはり、人間にとって、共感って極めて難しい課題なんだと改めて感じました。

でもせめて、年の瀬くらいは、小さな共感ができたら。

例えば、「ほんとに1年ってあっという間だよね」っていう感覚くらいは、それほど好きじゃない人とでも分かち合えたらいいのにな、なんて思います。

 

さて、今年はこれでブログじまい。

今年は、47回書きました。お付き合いいただいた皆さん、ありがとうございました。

また来年も、ゆるゆると書きます。

この記事の筆者

岩須
岩須 直紀
ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
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