NZワイン商談会

NZワイン商談会

月、火と久しぶりに東京に行ってきました。

(店を2日間不在にしていてスミマセン)

目的は「ニュージーランドワイン マスタークラスセミナー」と「ニュージーランドワイン試飲・商談会」に参加するためです。

このイベント、2019年までは年に1回開催されていて、僕は毎年参加していました。NZワイン好きな僕にとっては、とても貴重な情報源になっていました。

日本でNZワインの見本市はこれしかないので、なんというか、ここで1年分のお水を汲んで、それを名古屋に持って帰って、ちょっとずつ僕の畑に水やりして、また足りなくなった頃に汲みに行く、みたいなことを繰り返していたわけです。

が、コロナ禍で中断すること2年。おかげで、畑は干上がりっぱなしに。ようやく今年は復活して、手ぐすねを引いて、でっかい桶を携えて行って参ったわけです。

今回、3年前までと違うのはやっぱり、「ワインショップをはじめた」ということ。

飲食店でどんなワインを飲んで頂こうかな、と思ってワインを選ぶのと、ワインショップでどんなラインナップを陳列しようかなと選ぶのでは、ちょっと目線が違います。

飲食店だと、まず第1に、グラスワイン向きかどうかを考えます。

ボクモでは、常時8〜10種類くらいはグラスで出しているので、品種のバリエーションが必要です。定番と面白いもの、お値打ちなものとちょっと高級なものを織り交ぜたいので、そのあたりのバランスも考えます。

それから、店で出す料理にあわせやすいワインかどうかも重要です。ラムチョップステーキにあわせるならこれ、とか、ゴルゴンゾーラのペンネに合わせるならこれ、とか。

さらに、ボトルワインでのオーダーを考えたときには、ビジュアルが大事になってきます。

僕の場合、ボトルワインは、いくつか候補をテーブルに持って行って、そこでお客さまに決めて頂くやり方をしているので、ラベルを含めた面構えがとても重要です。「美味しそうだな」と思わせてくれる外見のワインかどうかも導入の判断材料にします。

それから、スペック。どんな生産者か。どんな畑のぶどうか。醸造方法はどうか。そこにストーリーはあるか。ワインについて詳しい方がいらっしゃったときに、「面白いね」と思って頂けるような情報があるかどうかもチェックします。

と、1番がグラス向きかどうか(料理との相性含む)、2番目にビジュアル、3番目にスペック、みたいな選び方になるわけです。

しかし、ワインショップだと、そうはなりません。

1番目は「価格と味とビジュアルのバランス」です。

ボクモワインでは、実際に僕が試飲して、この価格でこの味ならおすすめできると思ったものを並べています。まず価格と味は最重要、なんですが、それだけではダメで、そこにビジュアル的要素が大きく絡みます。

ネットショップは、まず、目が行くのが価格と商品写真です。きっと多くの人は、「欲しい価格帯かどうか」と「見た目が気に入るかどうか」、このふたつの条件をクリアしないと、商品情報のページまで行こうと思わないでしょう。良いあんばいの値段であり、ポチッとしたくなるビジュアルである、ここがとても大事です。

「ポップ」「重厚感がある」「シンプル」など、なんでもよいので、ちゃんと個性が出ているものがいいと思っていますが、正直に言って、ニュージーランドワインの場合、なんとなく、他の国(例えば隣国オーストラリア)に、ビジュアル面でまだ負けている部分があると思います。

端的に言うと、遊び心が少ないんですよね。もうちょっとぶっとんだデザインのものが出てきても良いのになあ、と常々思っていますが、とりあえず、僕的には「ダサくない」のラインをクリアしていれば今はOK、みたいに考えています。

そして、2番目にスペックです。

このワインは、こんなに手間暇かけて作りましたよ、とか、こんな思いが乗っかってますよ、とか、そういう文字情報で伝わる要素。

これは、しっかり見て頂ける方向けですね。

あと、ショップでは、料理とのペアリングの提案もしているので、そのへんも少し意識します。

が、ワインという飲み物はマッチする必ず料理があるので、どちらかと言えば、導入を決めてから、このワインにはこの料理はいかが?とあとから考えることの方が多いです。

とまあ、今回は、飲食+ワインショップの両方の目線でしっかりワインと向き合うぞ、と勇んで会場入りしたのですが・・・

結果、激ムズでした。

90分の濃密なマスタークラスセミナーが終わって、会場入りしてびっくり。

人、多すぎ!

3年ぶりに開催とあって、みんな僕と同じく「待ってました」なんだろうなあ。

(もちろん検温、アルコール消毒、マスク着用は、やっています。)

事前シミュレーションでは「まず飲食店モードで、グラスワインならどうかな、料理とあわせるならどうかな、よーし、次はワインショップモードに切り替えて、ビジュアル重視で行くぞ」みたいに、ひとつひとつ丁寧にテイスティングしようと思っていました。

そんなのできっこない。

ひとつの輸入業者さんのブースで解説を聞きながらじっくり、なんてことは不可能で、ちょっと注いでもらって、味見しているうちに、人の波に流されて、隣のブースに来ちゃう、みたいな感じ。

それでもなんとか導入したいワインがありそうなブースを見つけては、テイスティングをし、ペッと吐き出し、自作のテイスティングシートにメモします。

人混みの中で、両手にグラス、メモ用紙、吐き出す容器を持って、もうてんやわんやです。

途中から、見るに見かねたスタッフ佐藤さん(今回が人生初の試飲会参加!)が、吐き出す容器を持っていてくれて、僕がテイスティングした直後に、僕の口にその容器をあてがってくれました。

もうね、端から見たら「介護かよ!」だったと思います。

そんなこんなで、ちゃんとテイスティングできたのは、30種類くらい。

桶がいっぱいになる量とまではいかなかったですが、あの状況にしてはまずまず善戦したかなと思います。介護してくれた佐藤さん、ありがとう。

商談会

夜は、お世話になっているインポーターさんとの会食。情報交換しつつ、NZワインと旨すぎるラム肉、堪能させていただきました。

ウルトラチョップ プリュ (麻布十番/バル・バール)

翌日は、今度、自分たちで小さな試飲会をやるための会場の下見。

そのあと東京に住む兄にも会って、お互いの近況報告が出来ました。

そうそう、兄といっしょに行ったNZワインが飲める小さなお店、とてもよかったです。桃のスープと自家製のソーセージが美味しかった。関東の方、ぜひ行ってみてください。

チオリ (四谷三丁目/ビストロ)

この記事の筆者

岩須
岩須 直紀
ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。
ニュージーランドワインと多国籍料理の店「ボクモ」(名古屋市中区)を経営。ラジオの原稿書きの仕事はかれこれ29年。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。

一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ

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