思い立ったら即行動

 

Facebookの思い出の機能に教えてもらって気づきました。今から7年前のちょうど今頃、僕はニュージーランドにいたんだと。

当時クイーンズタウンに住んでいた従兄弟を頼って、僕は、セントラル・オタゴ地方のワイナリー巡りをしていました。写真がいくつも出てきて、ああ、ここ良かったなあとパソコンの前でニヤけて眺めていたら、あっというまに1時間経ってしまった(笑)

セントラル・オタゴ

しかし、もう7年も経っていることには驚きました。なんとなく、5年くらい前のイメージだったけど、そうだよね、行動できない期間の+2があるから、そんな気分なんだろうな。

振り返ってみると、あのとき、思い立ってからの行動は早かったです。

「これからニュージーランドワインを、店のメインにしていきたい。ならばNZのワイナリーを訪ねる経験は、絶対に必要なことだ」

そう思った瞬間、ネットでAIR NEW ZEALANDのチケットを調べていました。そして、よし、この日程ならいけそうだ、とすかさず、購入ボタンを押したのでした。

結果、あのとき勢いでポチって実現した旅が、今に繋がっています。

おーい、7年前の岩須。お前、ちょっとあとにニュージーランドワインの専門のワインショップをやることになるぞ、ちゃーんとすみずみまで見ておけよ。そう言ってやりたいです。

機内食

現地でお世話になった従兄弟のアキラくん、そして奥さんのヨウコさんは、すごい行動力でおもてなしをしてくれました。

「今、日本からソムリエが来ているんだけど、なんとか中を見学させてもらえない?」と、名門ワイナリーのフェルトン ロードに、なんと電話で直談判。

フェルトンロード

フェルトンロードの畑

通常は当然非公開です。しかし何回かの電話で、ワイナリー内部への扉をこじ開けることに成功したのでした。素晴らしきかな交渉術。

こうして僕は、とても幸運なことに、スタッフの方の説明つきで、世界屈指のピノをつくる現場を目撃したのでした。

特殊な発酵タンクがある場所に連れて行っていただき、「このタンクで、重力をうまく使ってぶどうに余分な負荷をかけずにつくっています」と、教えていただきました。

発酵タンク

へえー!の連続。説明後に試飲したピノは、もう、たまらなかったです。とろとろにとろけて、たぶん僕の重力も軽くなりました。

他にセントラル・オタゴで廻ったワイナリーは、「アミスフィールド」「キャリック」「アカルア」「マウント・ディフィカルティ」「ワイルドアース」、そして「ミーシャズ ヴィンヤード」

ミーシャズ ヴィンヤードでは、日本で知り合ったソムリエールがワーキングホリデーを使って働いていたので(その方の行動力もすごい)、彼女を頼って畑を見学しました。オーナーのミーシャさんのご自宅で、解説付きで試飲させていただくという、まあ贅沢な体験もさせていただきました。ありがたかったなあ。

ミーシャさん

ミーシャズ ワイン

先日、そのときのメモを見ながら、ボクモワインでのミーシャさんのワインの販売ページの情報を書いて、またそのときの気持ちを思い出したりしました。

それから、ここ最近、SNSでよくやり取りをしているNZ在住日本人のToshiさんという方がいるんですが、彼は、あのとき廻ったワイナリーのひとつ「アカルア」で働いていらっしゃると判明!

セントラル・オタゴ地方には60以上ワイナリーがあって、その中で僕が訪れたのは7つ。その中のひとつに今SNSでやり取りしてる方が働いてるって、なかなかの偶然です。あの時はセラードア(試飲直売所)までしかいけなかったけど、今度はToshiさんをたずねて畑まで行きたいなあ。

アカルア

そのあと訪れたマールボロ地方では、目もくらむほどの広大なぶどう畑がひろがっていました。風が強くて、なるほど、この風のおかげで湿度が下がって、ぶどうが病気になりにくいんだな、と肌で感じることができました。

ぶどう畑と岩須

そして、でっかいワイナリーの大規模なワイン産業のシステムは、実に壮観でした。

収穫用マシーン

ステンレスタンク

同じ国のワインづくりでも、地方によってずいぶんやり方が違うことがよくわかりました。

見ておいてよかった。あの大自然の中、ワインづくりに向き合ういろんな人に会えてよかった。

 

それもこれも、やはり原点は「あ、行かなきゃ」です。

行かなきゃ、とふと思い立って、行けば、そこには出会いがあった。ありがたい気持ちになった。いろんな発見があった。そして、その経験が今に繋がった。

でもここ2年は、思い立っても即行動ができないことばかりです。なんだか、行動しようという瞬発力までなくしてしまっている気もします。

イカンです。

思い立ったときが、行動すべきとき。その行動が人生を変える。それだけは忘れちゃいかんのだ。

7年前のアルバムを見ながら、そう強く思ったのでした。

今週のペアリング

だいぶ暖かくなってきましたね。

こういうときはロゼワインが飲みたくなります。

ほろ苦い春野菜にロゼ。

ピクニックでサンドイッチにロゼ。

お花見でひとくちチーズにロゼ。

もちろんお肉料理にもロゼ。

中日のショート京田並の守備範囲の広さです(全然関係ないけど、今年、セカンド周平って大丈夫かな)。

おすすめのロゼはこれです。

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ちょっと珍しいサンジョヴェーゼを使ったロゼ。色がやや濃くて、味わいはしっかりフルーティー。

いちごのような華やかさが特徴ですが、後味はドライです。コクがあってお食事にあうロゼワインだと思います。

3/15〜3/31はロゼワイン全品15%オフ、やってますので、よかったら。

春が似合うワイン、ロゼ全品15%オフキャンペーン実施

ちなみに僕の場合、こんなのにあわせてみました。

https://youtu.be/Lw8L3f039QY

ブッラータとキウイと生ハムを盛っただけの前菜。すんごくワインにあいます。真似してして!笑

この記事の筆者

岩須
岩須 直紀
ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。ラジオの原稿執筆業(ニッポン放送、bayfm、NACK5)。栄5「ボクモ」を経営。毎月第4水曜はジュンク堂名古屋栄店でワイン講師(コロナでお休み中)。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。最近紅茶が体にあってきた。一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ。
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