2021年を振り返って

 

2021年、僕にとっていちばん大きな出来事は、ニュージーランドワイン専門のオンラインショップボクモワインをはじめたことです。

去年の今頃、このサイト「NZワインラバーズ」をいっしょに運営している佐藤さんとこんな話をしていました。

岩「ホントに困った世の中になりましたねえ。」

佐「そうですね。でも、こういうときこそ、次の一手を打つべきだと思いますよ。」

岩「それ、ずっと僕も考えているんですけど、やっぱり“畑違いの新しいこと”じゃなくて、“これまでの延長線上にあること”をやるべきかなあ、と。」

佐「間違いなくそれがいいです。僕らは、やっぱりNZワインを広めたいという思いでサイトをやってきたわけなんで、そこから先に繋がるものと言えば、やっぱり・・・」

岩「免許とって、NZワインの販売!」

佐「やりますか!!!」

岩「よし、やってみましょう!」

こんな流れで、2021年前半は開店準備に費やし(お互いに本業を抱えながらなので、まあまあ時間がかかった)、新会社をつくって、7月1日にボクモワインをオープンしました。

そして、オープンから半年。

おかげさまで、たくさんの方にNZワインをご購入いただいたなあ、という実感があります。

これまではNZワインってこんな魅力がありますよ、という情報をサイトを通じてお届けしていましたが、今は、実際にたくさんの食卓においしいNZワインを届けられている手応えがあります。リピーターの方も多くて、本当にありがたいです。

やっぱりNZワインって、一度飲んだら美味しさをわかってもらえるんだ。もっと早くやればよかったなと思ったりもしましたが、実際には、コロナ禍がなければやろうとならなかったわけで、タイミングとしては今年しかなかったのだと思います。

そして、今、年末を迎え、クリスマスセールで注文して頂いた商品の発注や発送作業をバタバタとしつつ、1年を振り返りながらこのブログを書いていますが、そこでふと思ったことがあります。

それは、これまで僕はだいたい「やってみよう」の選択をしてきたんだな、ということ。

学生時代、ラジオ局でアルバイトを募集していると聞いたとき、かなり前のめりで「やってみよう!」と思い、そこからラジオ人生がはじまった。

小林克也さんから電話で「原稿書ける?」と言われたとき、僕で務まるかな、と不安だったけど、「ま、やってみよう」となり、今でも月に10本ほど原稿をおさめている。

飲食店をやりたいと思い、シェフを「やってみようよ!」と誘って開店。今13年目。なんとか続いている。

そして、ボクモワイン。「佐藤さんとやってみよう!」で、やってみた。

これって、もしかして父親の影響があるのかな、と思うのです。

昔、父親からこんな話を聞いたことがあります。

「俺はずっとサラリーマンだったけど、実は若い頃、新しい機械のアイデアを持ってる仲間がいて、そのアイデアをもとに起業しようと考えていた時期があった。でも、結局それは実現できなかった。今となっては、やっておいた方がよかったのかもな、と思う。」

よく言う「やらない後悔よりやった後悔をした方が良い」ってやつですね。

おそらく父親は、何の気なしにこの話をしたと思うのですが、僕には「やらない後悔って、引きずるもんなんだなあ」という印象が強く残りました。

その結果、なにか選択をするときに、だいたい「やってみる」を選ぶ人生になったような気がするのです。

 

待てよ。

そう考えると、僕も、息子に対して何の気なしに言った言葉が、強烈に残ることがあるのか。そう思うと、ちょっと発言に気をつけないといけないぞ。

えーっと、最近、どんな会話したっけ?ああ、そうだ。

「ペヤングとUFO、どっちが好き?」

「UFO」

・・・これはまだ人生を左右するやつじゃないな。

今週のペアリング

ボクモの冬の新メニュー「イワシと6種野菜の焼きラタトゥイユ」です。

見た目はほぼグラタンですが、中身は、オイルサーディンの層、野菜たっぷりラタトゥイユの層、クリームソースの層の3層になっています。これ、ホントに美味しい。シェフでかした。

イワシと6種野菜の焼きラタトゥイユ

イワシの旨み、トマトソースの酸味、クリームのコクと、いろんな要素がいっぺんに味わえるのがこのメニューなので、あわせるワインは守備範囲が広めものがよいです。

ぴったりなワインは・・・

ずばり「辛口のロゼ」。広島の菊池涼介ばりの守備範囲の広さです。多少のイレギュラーなメニューでも余裕でキャッチです。

おすすめはこれ。

ヨハネショフセラーズ メイバーン シングルヴィンヤード ピノ・ノワール ロゼ 2018

ヨハネショフセラーズ メイバーン シングルヴィンヤード ピノ・ノワール ロゼ 2018

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この記事の筆者

岩須
岩須 直紀
ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。
ニュージーランドワインと多国籍料理の店「ボクモ」(名古屋市中区)を経営。ラジオの原稿書きの仕事はかれこれ29年。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。

一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ

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ボクモワイン代表 岩須直紀

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