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大使館に行ってきました

「思いやりで、できている」

配られたパンフレットの表紙にそう書かれていました。

先日、ニュージーランド大使館で開催された「UNCORKED WINE PROGRAMME」というワインイベントに参加してまいりました。

趣旨は、ニュージーランドワインの魅力を日本に伝え、まだ日本への販路を持っていないワイナリーと日本の商社を繋ぐというものでした。

インポーターさんに紹介いただいてはじめて大使館にお邪魔しましたが、まあ、やはり素敵な場所でした。

広さはそれほど大きくなかったですが、手入れされた庭、エントランスホール、ひとつひとつの調度品のまあそれはそれは洗練されていること。そして集まる人たちの品の良さたるや。

さっきまでビジネスホテルの一室で、靴の中に大量に入っているゴミをゴミ箱にガンガンぶつけながらとっていたこの小市民なんぞが、お邪魔してよいのかしらんと思いました。

まあ、いいですよね。だって、パンフレットによれば「思いやりで、できている」んですもんね。

場違いな民が来たって受け止めてもらえる思いやり、ありますよね、なんて。

パーティーは駐日ニュージーランド大使のクーパーさんによるスピーチからスタートしました。大使は、ちょびひげに蝶ネクタイではなく、長身のダンディーで物腰の柔らかい方でした。

そして日本語が上手。僕にも「ニュージーランドワインオンリー?それは良いですね〜」と言ってくださり、どうやら好意を持ってくださったようでした。うしし。

それからニュージーランド航空の日本支社長さんにも会うことが出来ました。なんと名古屋在住歴があり、僕の現住所のすぐ近所に住んでいたそう。あのミスドはもうなくなりましたよとか、そんなローカルトークで盛り上がりました(繋いでくださったW社長ありがとうございます)。

肝心の出展されているワインも、非常に良かったです。

多少はニュージーランドワインのことは知っているつもりでしたが、まったく知らないワイナリーもあって、まだ素敵なワインがいっぱいある国なんだなあと実感いたしました。

どれもとても美味しかった。ワイナリーの方々もなんとか自分たちのワインを知ってもらおうと積極的にプレゼンをしてくれました。

そして、商務部の方には、ちょっと突っ込んだ話も。事前に準備していたフェアトレードの話もふってみました。が、残念ながら明確な答えはその場では得られませんでした。

ただ、政府的には「サステイナブルな環境下で作られていること」をいちばんのプッシュ材料にしたいんだなと言うことはわかりました。

たしかに、96%以上のぶどう畑がサステイナブル認証を受けている国なんて他にない特徴です。

環境のことを思いやりながらワインをつくっているというのは、大きなセールスポイントになるとは思います。

「思いやりで、できている」

ただ、価格の優位性では他の国に負けることもあるので、やはり、そこは「雇用環境を整えることで、持続可能なワインメイキングをしているんだよ。だからちょっとコストがかかっているんだよ」と言えたらよいな。

思いやりの中には、労働者への思いやりも、当然含まれている必要があります。なので、このあたりは今回繋がることができた商務部の方に今後、メールで尋ねていきたいと思います。

それにしても「思いやりで、できている」というのはいいです。僕たち飲食店をやっている人間にはしっくりくるフレーズです。

やっぱり人に喜んでいただく仕事って、当たり前ですが思いやりが大切です。

良い時間を過ごしてもらうには、空間と美味しいものを用意すれば良いわけではないです。そこに、楽しんでいただこうという気持ちが乗っかってないと、サービスの仕事とは言えないですもんね。

考えたら、ワインをつくる人たちも同じですね。美味しいワインで人を喜ばせたい。そう思っているはずです。

だからワインだって、店だって「思いやりで、できている」「Made with care」。

このフレーズを考えた人、素晴らしいです。

ちなみに、当日のドレスコードはスマートカジュアル。聞けば、スーツじゃなくてジャケパンで良いけれど、靴は革靴ね、ということでした。

ということで、長らく足を通していない革靴を久々に履いての東京出張となりました。

しかし。

大使館に行く前、荷物を置くためにホテルにチェックインしたとき、事件が起きました。

室内に入り、いったんスリッパに履き替えようと靴を脱いだ瞬間、思わず、わ!と大きな声が出ました。

靴下が、真っ黒に汚れていたのです。

これはいったい・・・

そう言えば、革靴にはずっと前に、クッション性の高い中敷きを入れていたのでした。材質はおそらくゴムとウレタン。

か、加水分解だ!!!

そうです。経年劣化で、ゴムやウレタンが靴の中でぼろぼろになっていたのです。それにまったく気付かずここまで歩いてきたのでした。

靴下は、粉々になった黒い「元 中敷き」がびっしりついています。そして靴内には、その残骸が無残に散らばっています。

「やってもうた・・・」

で、手で残骸を搔きだし、それでも取れない残骸を取るために、前述したとおり、靴を裏返しにしてゴミ箱にがんがんとぶつけたのでした。

格闘すること20分。なんとか黒い残骸は取れました。

途中でなぜが奥さんの顔が浮かびました。

うちの奥さんは僕と笑いのツボがだいぶ違います。

僕が面白いと思うポイントではほとんど笑いません。でもなぜか、昔から「靴底がべろーんと取れる現象」には、爆笑します。なんでだろ。

今回は靴底じゃなくて中敷き。

でも、足もとのアイテムが加水分解で壊れるという点はいっしょなので、もしかしたら笑ってもらえるかなと思って、無残な中敷きと汚れた靴下の画像を送りました。

するとしばらくしてから

「ニヤリ」

スタンプが返ってきました。

どうやら、大爆笑とはいかいまでも、少しは喜ばせることに成功したようです。

夫婦関係も「思いやりで、できている」。

いや、こんなの思いやりじゃなくて、ただの雑談ってか。

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この記事の筆者

岩須
岩須 直紀
ニュージーランドワインが好きすぎるソムリエ。
ニュージーランドワインと多国籍料理の店「ボクモ」(名古屋市中区)を経営。ラジオの原稿書きの仕事はかれこれ29年。好きな音楽はRADWIMPSと民族音楽。

一般社団法人日本ソムリエ協会 認定ソムリエ

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ボクモワイン代表 岩須直紀

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