NZコロナウイルスアップデート〜とうとうロックダウン。全国民自宅隔離に。

ここ二週間で、ニュージーランドのコロナウイルス対策は、目まぐるしく変化しています。

ニュージーランドでは3月24日現在、死者は出ていないものの、155人の感染が確認されています。また2名の感染経路が分かっておらず、大きな懸念点となっています。

アラートシステムは速攻で最高レベルに

ニュージーランド政府は、3月21日にテロや災害時に使用される危険度アラートシステムをコロナウイルス用に刷新して発表しました。

Coronavirus: New Zealand has a threat system, here’s how it works and how it will affect you(コロナウイルス:ニュージーランドの脅威警告システムはどのように働きどのように私たちに影響するのか)

このシステムは脅威の危険度が4段階に分けられており、発表時は下から2番目のレベル2。

レベル2は

「脅威はコントロールできているが、感染の危険性は上がっている」

という状態。

対策は

  • 国境の閉鎖
  • 大人数が集まるイベント等の規制をさらに厳しく(レベル1では500人以上を禁止)
  • 国内旅行(移動)を控える
  • 雇用主はできる限りスタッフの働き方を見直す。リモートワークの導入、職場に人を密集させない、シフト制を取る、休暇を取りやすくするなど
  • 重症化しやすい層(高齢者、時持病がある人など)は自宅隔離を勧める

などとなります。

それが、3月23日にはレベル3へ引き上げられるとともに、48時間後(25日)レベル4へとさらに変更されることが発表されました。

これによってニュージーランドはロックダウンが確定。

最悪危険度、Level 4の対策は?

Level 4が発動されると、

  • 全国民が自宅待機
  • 全ての教育機関が閉鎖
  • 不可欠のサービス以外、すべてのビジネスを休業。例外はスーパー、薬局、生活必需品を販売する店など
  • 国内移動を厳しく制限
  • 医療サービスの優先順位を見直し

などの対策が取られます。

ジャシンダ・アーダーン首相は、この決定を会見で説明。

「諸外国と比べてまだ被害は少ない」と前置きしながらも

(イタリアのように状況が悪化すれば)数千人のニュージーランド人を失うことになってしまう

と訴え、

今ならまだ感染拡大を止められる

と、自宅隔離という行動制限への理解を求めました。

もう、経済がどうのとか言っている場合ではない、国民の命を守ることが最優先という、政府の強い決意が伝わってきます。

イタリアなどの状況から、もっとはやく予想できたことだと厳しくコメントするKiwiもいるものの、政府の対応は素早かったと評価する人が多いようです。

ロックダウンは四週間を予定・・・

必要不可欠なビジネス以外を休業、全ての国民に自宅隔離を強いるロックダウンは、3月26日から4週間予定されています。が、状況によっては延長される可能性も大。

かなり厳しい状況の中、NZの著名人たちが、このコロナ対策への理解を広めるため、ビデオメッセージを発信しています。

Coronavirus Covid-19: Kiwi celebs join forces to spread awareness(コロナウイルス COVID-19: NZセレブ、理解を求めて団結)

COVID-19

今まで直面したことのない危機

専門家じゃないけどとんでもないことだとわかる

ウイルスは私たちの目の前まできている

状況はどんどん深刻になるだろう

私たちの人間性が試される時

我々家族は一丸となってやることがある

COVID-19のクソ野郎

脅威に立ち向かっていこう

打ち破るために全力をつくそう

今が行動する時

私たち一人ひとり、全員が

団結する時

全員が力一杯

落ち着いて

思いやりをもって

辛抱強く

パニックを起こさないで

バカなことはしないで

専門家のいうことをよく聞き

何かを求められたら

必ずそれをやる、必ず

トイレットペーパー買い込めって言われる以外は

いやマジでそれやめて。トイレットペーパー買い込む必要ほんとないから

少しの愛が道を繋げる

COVID-19に向かってみんなで団結しよう

一緒に

団結

私たち全員が

絶対大丈夫

最後に”We got this”(絶対大丈夫)と締めくくったのは、マーベル映画マイティ・ソー バトルロイヤルで好評を博し、ジョジョ・ラビットなどで先月アカデミー賞脚色賞を受賞したばかりのニュージーランドの映画監督、Taika Waititi(タイカ・ワイティティ)でした。

日本の対応と比べると温度差がありすぎて逆に恐ろしくなってきますが、これからの四週間、Kiwiたちがこの状況をどう乗り越えていくのか、現地の声も交えてお届けしていきたいと思います。

この記事の筆者

石黒
石黒 沙弥
高校・大学時代を過ごしたNZを故郷と愛する。購入するワインは100%NZで、常備しているのはSILENIのソーヴィニヨン・ブラン。マーマイト大好き。歴代彼氏の半分以上がKiwi。
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