世界中で広がっている新型コロナウイルスのオミクロン株。ニュージーランドも例外ではなく、入国時の検査でオミクロン株の陽性者がじわじわと増えています。
そのため、今年4月には国境閉鎖を解除し、海外からの観光客を受け入れる計画を発表していましたが、無期限延期に。
そんなニュージーランドの近況と、感染対策として行われていることを一部ご紹介します。
最近の感染状況
昨年の11月に再び感染者数がピークとなったニュージーランドですが、現在市中感染者はピーク時の4分の1以下、1月4日で31人、1月5日はさらに減って17人となりました。現在ニュージーランド国内で確認されている感染者のほとんどはデルタ株ですが、入国者に義務付けられている隔離期間の間過ごす施設では、オミクロン株による陽性者が多くなっています。
また、先日ニュージーランド航空の機内スタッフの家族から陽性者が出て、検査の結果オミクロン株であることがわかり、隔離施設へ移動しています。この家族はすでに2回のワクチン接種を終えており、症状も軽いとのこと。
入国時の隔離施設ではなく、国内でオミクロン株の感染者が確認されたのは3人目ですが、すべて入国時の隔離を終えた人からの感染で、オミクロン株の市中感染は現在のところ発生していません。
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ワクチン接種済み証明書
現在ワクチンの摂取率が94%を超えたニュージーランドでは、公式のワクチン証明書“My Vaccine Pass”を導入、国民に取得を促しています。
My Vaccine Passはこんな感じで、名前と生年月日、そしてQRコードが表示されたものが、スマートフォン等のデジタルデバイス上に、または紙で発行されます。
My Vaccine Passは一旦、発行されてから6ヶ月または今年の6月1日に期限が切れるように設定されており、3回目の接種が終わったら更新されるのか、不要になるのかなどは状況を見て判断するとのこと。
現在このMy Vaccine Passの提示がないと入れない施設、飲食店、イベントなどが多く、普及が進んでいます。
トラフィック・ライト・システム
感染拡大が始まってから、ニュージーランド政府は国民に対し、警戒レベルを1から4の数字で示してきました。一番警戒レベルが高いのがレベル4で、このレベルに指定された地域では、生活に必要最低限の施設以外全てが閉まるロックダウン(都市閉鎖)の措置がとられていました。
デルタ株の感染が広がり、同時にワクチン接種も進むと、国はこの警戒レベルを新たに“トラフィック・ライト・システム”に移行。昨年12月3日から導入が始まりました。トラフィック・ライトとは信号のこと。その名の通り、地域ごと信号機の三色のような、赤、オレンジ、緑に分けて国民の行動を制限しています。
と言っても以前の警戒レベルよりも制限は緩く、経済活動をできるだけ止めないまま、ウイルスと共存していこうというもの。
基本的に結婚式や葬儀など大勢が参加するプライベートな集まりや、イベントなども開催が可能です。警戒レベル4〜3の時にあった、バブル(同居する人や身近な人のみを指します)内での接触にとどめる必要はありません。
ただ、赤、オレンジ、緑それぞれのレベルで、人数制限などが細かく設定されています。
例えば参加者にMy Vaccine Passの提示を求めるかの判断は主催者に委ねられますが、My Vaccine Passの提示を参加者に義務付ければ、赤の場合100人まで、オレンジの場合は人数制限なしでの開催が可能。提示を義務付けなければ赤の場合25人まで、オレンジの場合は50人までのみの集まりしか許されません。
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また、飲食店が営業したい場合は、客にMy Vaccine Passを提示させることを義務付けており、もし提示させない場合は持ち帰りのみの営業が許されます。
現在「赤」の地域は、北島の先端地域、ノースランド地方(南部は一部オレンジに移行)のみ。他はすべて「オレンジ」となっています。オレンジの場合は、
- My Vaccine Passを取得すること
- 職場への通勤、学校への通学が可能
- 公共の場ではマスクを必ず着用すること
- 訪れた場所で専用のQRコードをスキャンし、記録を残すこと
- ソーシャルディスタンスを可能な限り保つこと
- 風邪のような症状がある場合は即自主隔離し、検査を受けること
ボクモワインのスタッフたちも、今年こそは行けるかも!?と期待していたのですが、まだ先のことになりそうです。この投稿をInstagramで見る