7月は「Plastic Free July」という、プラスチック・フリー月間。これはオーストラリアの団体が定めたものですが、ニュージーランドでも近年プラスチックごみに対するさまざまな取り組みが行われており、2025年までに使い捨てのプラスチックを禁止するという政策が発表されました。
使い捨てプラスチックの廃止
ビニール袋や、プラスチック製のドリンクのカップ、ストローだけでなく、キウイフルーツに貼られているゼスプリのシールのようなものも、禁止の対象に。この政策は2022年後半から2025年7月にかけて段階を踏んで行われていくそうです。
▶New Zealand to ban a raft of single-use plastics by 2025(ニュージーランド、2025年までに使い捨てプラスチックを禁止)
もちろん、企業がプラスチックに変わるものを開発、導入するための費用も政府から補助される予定です。
NZ環境大臣のデービッド・パーカー氏によると、このタイミングは、世間のプラスチックに対する規制の要望の高まりと、企業側がプラスチックの代替品を模索するために必要な時間の両方をバランスよく叶えるためだと説明。
政府は企業に対し、プラスチックに変わる素材を使用するよう働きかけています。すでにリサイクル可能なプラスチック、紙などの選択肢があります。
とパーカー氏。
ニュージーランドでは2019年、すでにプラスチック製のレジ袋を廃止しており、
国民にも企業からも支持されている。ニュージーランドはさらに次のステップへ進む時だ。
と語っています。
マクドナルドも対策に乗り出す
ニュージーランドのマクドナルドの人気メニューといえば、ホットチョコレートソースがたっぷりかかったアイスクリームサンデー。
マクドナルドでは、このアイスクリームサンデーに使われているプラスチック製のカップやフォークなどを、すべて紙や木製のものに変更する計画が進んでいます。すでに、マックフルーリーは紙製のカップに変更済み。また昨年、スプーンは竹製に、その後ストローも紙製に変更されました。
お客様は概ねこの変更に好意的です。が、一部にはスプーンやストローの感触が気になり、マイスプーンやマイストローを持参される方も。いいことではありますが、衛生面、健康面には懸念が残ります。
と語るのはマクドナルド・ニュージーランドの専務、デーヴ・ハウズ氏。
またニュージランドは、地域によってリサイクルまでの工程が違ったり、リサイクル場がない場合もあるため、ゴミを適切な場所に運ぶ際の輸送による二酸化炭素排出量の削減も課題になっているそうです。
ちなみにニュージーランドのマクドナルドといえばキーウィバーガー!
キーウィたち(ニュージーランド人の愛称)が大好きな、たまご(もちろん平飼い)やビートルートが入っています。ニュージーランドに行ったらぜひ試してみてくださいね。
台所からプラスチックフリーに
オークランド市が運営するWebサイトには、自宅の台所からプラスチックを減らすアイデアが掲載されています。ぜひ皆さんも実践してみてください!
- ガラスやステンレス製の保存容器を選びましょう。またすでにお持ちのプラスチック容器は繰り返し使いましょう。
- プラスチック容器は捨てずに別の用途で使えるよう、工夫しましょう。
- スーパーやマーケットにはマイバッグを持参しましょう。
- 食洗機の洗剤はプラスチックに入った液体ではなく、紙製の箱に入った粉状のものを使いましょう。
- 食器を洗うためのスポンジは化学繊維のものを避け、綿などの自然な繊維のものを使いましょう。
- 食器洗い洗剤はプラスチックに入ったものを避け、ベーキングパウダーや固形石鹸を使いましょう。
- プラスチックのラップではなく、ビーワックスでコーティングされた布製のものを使ってみましょう。(これは日本でもニュージーランド製のものが手に入ります。)
- 作りのお菓子を包む際は使い捨てのプラスチックを避けましょう。
- ステンレス製の台所用品を使いましょう。テフロン加工のフライパンも避けましょう。
- ゴミ箱の内側にビニール袋を使うのはさけ、新聞などの紙で代用、ゴミ箱が汚れたら洗いましょう。
- コンポストを利用したり、野菜の芯などを料理に使うなど、生ゴミをできるだけ減らす工夫をしましょう。オークランドのゴミの45%が生ゴミです(重さで判断した場合)。
- プラスチック容器を使わずに食べ物が長持ちする保存方法を学びましょう。