
ラグビーの国際試合などのスポーツイベントが行われるオークランドの国立競技場、Eden Park(イーデン・パーク)で、史上初となるライブコンサートが開催され、5万人もの観客が集まりました。
世界中が新型コロナウイルスの感染拡大でさまざまな制限を強いられている中、ニュージーランドはマスクなし、ソーシャルディスタンスなしで5万人が大集結。紛れもなく、コロナ禍に突入してから世界最大の音楽イベントとなりました。
イーデン・パークで初の音楽イベント
NZの国立競技場にして最大の競技場でもあるイーデン・パークは、121年前の1900年にオープン。ニュージーランド最大の都市であるオークランドの中心に位置します。1903年に初のスポーツイベント、クリケットが開催されて以降、夏はクリケット、冬はラグビーを中心にさまざまなスポーツが行われています。
ラグビーのワールドカップ決勝戦は2回開催。またこのイーデン・パークではオールブラックスの勝率が87%。ここ40年間は2度の引き分けを含みますが負けなし。アウェーチームにとって最も厳しい競技場と言われています。
もともとスポーツイベントのために作られたイーデン・パークでは今まで音楽イベントが行われたことはなく、設立後120年以上経って初めての開催となりました。またこの今回のライブに先立ち、NZ初の5G対応の競技場となったそうです。
こちらはライブ当日の様子を伝えるイーデン・パークの投稿。
イーデン・パークで歴史が塗り替えられた素晴らしい夜でした! 5万人以上のsix60ファンが溢れ、ニュージーランドの国立競技場の新しい時代が始まりました。
six60が再び偉業達成
今回、イーデン・パークで初のライブを行ったのは人気バンド、six60(シックス・シックスティー)。six60は、NZのバンドとして初めて4.9万人収容のNZを象徴するスタジアム、Western Springs(ウエスタン・スプリングス)でのコンサートを2度完売した国民的ロックバンド。そして今回のライブで新たに歴史に名を刻むこととなりました。
こちらはライブ直前に現場から中継を行ったニュース番組。マスクなし、ソーシャルディスタンスなしで盛り上がる人々の姿がみられます。
こちらは人で溢れかえるイーデン・パークの写真をアップしたsix60の投稿。
今度誰かに不可能だといわれたら、これを見せて欲しい。ありがとうオークランド。
世界のメディアも注目
このライブの様子はニューヨークタイムズでも伝えられ、新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以降、世界で唯一大規模なライブを行える国として賞賛されました。
ニュージーランドは素早いロックダウンと国境閉鎖によって、コロナ患者は2600人、死者は26人に抑え込みました。
マスクを着ける人はほとんどおらず、またソーシャルディスタンスも不要。人々は(自分がどこを訪れたかを追跡するための)トラッキングシステムにQRコードを使って記録を残すことだけを要請されており、消毒があちこちに置かれています
またこの記事では、国境閉鎖により、国外のアーティストが入国できないことで、国内のアーティストたちが活躍していることにも触れています。
SNSには、ライブに参加した人のコメントが溢れました。
Dear rest of the world. This is what things can look like post covid. @SIX60 in concert @edenparknz -
— Kevin Blyth (@kevinblyth1872) April 24, 2021
Great night out! 😁 pic.twitter.com/6K7DtGRE1p
(NZ以外の)世界中のみなさんへ。これがポストコロナの様子です。すごい夜!
Feeling blessed to be a New Zealander. Not many places in the world right now where about 50,000 can safely come together and enjoy an awesome show. #Six60 #edenpark pic.twitter.com/CnhXcB0ZNy
— Laird Cameron (@cameroncologist) April 24, 2021
< ニュージーランド人であることに感謝してます。5万人の人が集まってライブを楽しめるのは世界でもそうないでしょう。
世界の先を行くニュージーランド。1日も早く日本でもこの様子がみられますように。