9時間で661頭!羊の毛刈り頭数で、女性の世界新記録樹立。

ニュージーランド南島サウスランド地方(南島の一番下の地方)のゴアの羊毛刈り職人、Megan Whitehead(メーガン・ホワイトヘッド)さんが、女性の職人による“9時間で何頭の羊の毛を刈ることができるか”という世界記録に挑戦。

2007年にエミリー・ウェルチさんによって樹立された648頭という記録を破り、661頭と世界新記録を塗り替えました!

一頭あたり“50秒”の高速毛刈り

9時間を5ラウンドにわけておこなわれるこの挑戦は、早朝5時からスタート。その最初のラウンドから、世界記録のラウンド1の144頭を超える153頭を刈るハイペースでした。

メーガンさんの挑戦の記録は以下の通り。2007年時の記録とともにみてみましょう。

時間 スケジュール 記録
5:00〜7:00 ラウンド1 153頭
/2007年144頭
7:00〜8:00 朝食・休憩
8:00〜9:45 ラウンド2 132頭
/2007年125頭
9:45〜10:15 午前休憩
10:15〜12:00 ラウンド3 126頭
/2007年123頭
12:00〜13:00 昼食休憩
13:00〜14:45 ラウンド4 125頭
/2007年127頭
14:45〜15:15 午後休憩
15:15〜17:00 ラウンド5 125頭
/2007年129頭

24歳のメーガンさんは、毛刈りをはじめてまだ5年。

普段一日に約400頭ほど毛刈りを行うとのことですがこの日はその頭数を300頭近く上回り、なんと1頭約50秒のスピードで毛刈り!メーガンさんの体重が60Kgなのに対し、羊はその半分以上34〜36Kgの重さなので、かなりの重労働です。

この挑戦を見守った同じく毛刈り職人で父親のクエンティン・ホワイトヘッドさんは

メーガンは昨年の7月からアルコールを一切飲まず、厳しい糖質制限のダイエットを行った。丸一日仕事をした後はジムに行きトレーニング。7月から毎日10〜12時間も頑張っていた。

とコメントしました。

世界記録を達成したメーガンさんは

信じられない。夢が叶った。

と喜びを語っています。

ジャッジは、オンラインで審査

この世界記録への挑戦は、国際審査員のマーク・ボールドウィンさんが、シドニーからオンラインで審査を行いました。

(前回の記録の)648頭以上を刈るのは凄まじい挑戦だ。年齢も性別も関係ない、とにかく凄い努力だ。

と賞賛したボールドウィンさん。カメラ越しに、刈られた羊に残っている毛はないか、毛刈りの過程で羊の体に傷がつかなかったかなどを審査。この日失格となった羊は、たったの1頭のみでした。

1985年に最初の男子個人毛刈り頭数の世界記録748頭を樹立したデービッド・ファーガンさんも、早朝からライブ配信を見守りました。ファーガンさんは最初からメーガンさんの勝利を信じ、

高速のペースを丸一日ずっと保ち毛刈りを進めたのは本当に素晴らしい。精神的にも肉体的にもかなりのレベルを要求されるが、それがこの競技の面白さそのもの。

とコメント。

メーガンのこの記録を敗れるのは、メーガン自身しかいないだろう、また彼女自身がまた記録に挑戦するならね。

と勝利を讃えました。

また2007年に記録を樹立し、13年間にわたって保持していたエミリーさんも現地でメーガンさんを見守りました。

羊の毛刈りショーはNZの名物

人間よりも羊の数の方が多いニュージーランド。食用のほか、シープスキンや羊毛製品も有名で、羊の毛刈りは観光スポットでショーとして楽しめます。毛刈りショーは一頭の羊があっという間に毛を刈られるので人気。(流石にメーガンさんほどのスピードではないですが!)

こちらは北島・ロトルアにあるAgrodomeというショーが楽しめる施設。

羊の毛刈りのほか、牧羊犬による羊の柵への追い込みが見られたり、子羊にミルクをあげたり、さまざまな種類の羊や子豚などと触れ合うことができます。(定番の観光地なので私も5、6回行ってます)

この記事の筆者

石黒
石黒 沙弥
高校・大学時代を過ごしたNZを故郷と愛する。購入するワインは100%NZで、常備しているのはSILENIのソーヴィニヨン・ブラン。マーマイト大好き。歴代彼氏の半分以上がKiwi。
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