ニュージーランド最大のワイン産地であるマールボロ地方に、「キムラセラーズ(Kimura Cellars)」というワイナリーがあります。
このワイナリーを営んでいるのは、日本人生産者である木村滋久さん・美恵子さん夫妻。2009年の設立以来、オーガニック栽培や小規模生産にこだわり、自然と人に優しいワインづくりをされています。
キムラセラーズは、国内外で高く評価されており、日本でも人気のワイナリーです。
そしてこの度、世界で最も影響力のあるワインコンクールのひとつ「インターナショナル・ワイン・チャレンジ (IWC)2020」で、キムラセラーズのピノ・ノワールがゴールドメダルを獲得しました!
2020年12月3日に、木村さんもインスタグラムでコメントされています。
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では、その詳細をみていきましょう。
IWCゴールドメダル受賞『キムラセラーズ ピノ・ノワール 2019』
ワイナリー名 | キムラセラーズ(Kimura Cellars) |
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産地 | マールボロ |
ぶどう品種 | ピノ・ノワール |
ぶどうの収穫年 | 2019 |
アルコール度数 | 13% |
メダル/得点 | ゴールド/95点 |
今回のワインについて、木村さんにZoomでインタビューさせていただきました。実は、2019年はピノ・ノワールのぶどうの収穫量が例年と比べてぐっと落ちてしまったそうです。前年比でほぼ半減してしまったそう。
ただ、採れたぶどう自体の質は非常に高く、粒が小さくて凝縮感がしっかりあるものだったようです。それが2019年産ピノ・ノワールの厚みのある味わいに繋がったとおっしゃっていました。
さらに、今回は全房発酵させたワインを5%ブレンドしていて、このおかげで後味のタンニンの質がぐっと向上したと分析されていましたよ。
インターナショナル・ワイン・チャレンジとは?
イギリス・ロンドンで毎年開催される「インターナショナル・ワイン・チャレンジ( International Wine Challenge)」は、世界で最も厳格で影響力があるワイン(酒類)コンクールとして知られています。
1984年にはじまり、今年で38年目を迎えるこのワイン・コンクールの最大の特徴は、ワインの審査がブラインドテイスティングで行われること。つまり、産地やワイナリーなどのブランドではなく、そのワインの実力のみで評価が決まるのです。
2007年からは、このコンクールに「SAKE(日本酒)部門」ができたことも話題となりました。
▶International Wine Challenge(IWC)
キムラセラーズについて
キムラセラーズ(KIMURA CELLARS)は日本人・木村滋久さんによる家族経営のワイナリーです。
木村さんはニュージーランドでワイン醸造、ぶどう栽培学を学び、現地のいくつかのワイナリーで栽培、醸造の仕事を経験したのち、2009年にマールボロでキムラセラーズを設立しました。
2018年からは念願だった自社畑でのぶどう栽培もスタート。
「造り手の顔の見えるワイン」「消費者に近い距離の生産者」をコンセプトに、手間暇をかけたオーガニック農法にこだわり、細部まで気を使った職人仕事によるワインづくりをしています。
主なリージョンはマールボロで、ワインのラインナップはソーヴィニヨン・ブランの他に、ピノ・ノワール、メルロー(これのみホークス・ベイ産のものを使用)があります。
チャレンジ精神が旺盛で、とても真摯にワインづくりに向き合っている木村さん。これからも目が離せません!