ニュージーランドの名産品といえば“はちみつ”。特に抗菌作用が高いマヌカハニーは、200gで一万円以上する物が多いにもかかわらず大人気です。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、免疫力アップに効果があると言われるマヌカの需要がさらに高まっています。
ニュージーランドではマヌカ以外のはちみつも、種類が豊富です。
また、ミツバチが樹液などを集めたものからできるプロポリス、若い働き蜂が花粉やはちみつを食べることで分泌するロイヤルゼリーと言った健康食品やサプリメントなども人気です。
今回
ミツバチが集めるビーポーレンとは
ビーポーレンとはBee(蜂) pollen(花粉)というその名の通り、ミツバチが集めた花粉のことです。働き蜂は花粉を足で団子状に丸めて巣に持ち帰ります。その花粉は、はちみつや蜂の分泌物と混ざり合うことで栄養価が高まります。そして、その花粉の塊を採取し、健康食品やサプリメントとして商品化したものがビーポーレンなのです。
カプセル状のサプリメントとしても購入できますが、粉末状のままで売られているものはヨーグルトやフルーツにふりかけるなど、食品としても活用できます。このビーポーレンは各種ビタミン、アミノ酸、ミネラルなどがたっぷり含まれており、抗酸化作用が高く、免疫力アップにも効果が期待できるまさにスーパーフード。
ビーポーレンの採取は蜂と環境に配慮
ビーポーレンが採取される工程では、蜂が死んでしまったり傷つけられてしまうことは一切なく、蜂たちの活動を妨げることもありません。またビーポーレンの採取は、蜂が必要とする量よりかなり多い量のビーポーレンを集める夏の間に行われます。そして、その採取される量は、一つの蜂の巣から、1シーズンで5キロ〜10キロと言われています。
蜂たちを守る国の活動
日本ではミツバチの数が減っていることが度々話題になりますが、ニュージーランドは十分な数の健康なミツバチが生息しています。この環境を維持しようと、国の養蜂家らが中心となって、9月をBee Aware Month(蜂のための月間)と定め、国中に蜂を守るための呼びかけをするなど様々な活動を行っているそうです。
健康な蜂たちがたくさんいることを当たり前のことだと思わないでほしい。蜂たちが健康でいるためには私たち人間が助けてあげる必要があります。
ミツバチたちは、ビーポーレンやはちみつなど沢山の優れた食品を生み出してくれるだけでなく、食物の受粉を助けてくれる、自然界に欠かせない生き物。そのミツバチたちを守るために「人間はなにができるのか?」ということが呼びかけられています。
一般の家庭では、庭にミツバチが好む四季折々の植物を植えることなどでその活動に貢献できるとされています。これは田舎だけに限ったことではなく、行政はオークランドやウエリントンなどの大都市でも、蜂たちなどの昆虫に優しい草花や木を紹介し勧めています。またミツバチたちがいつも綺麗な水が飲めるような場所を確保しておくことも重要なんだとか。