田舎からの動物ニュース:行方不明だった猫に子牛、無事発見

今日は行方不明だった猫と子牛が無事に戻ってきたニュースをお届けします。そもそもこれがニュースになるなんて、ニュージーランド、本当に平和です。

捨てられてしまった猫ちゃん、無事発見

Marton(マートン)にあるホームセンターにいた、マスコット猫のRodney(ロドニー)がいなくなったのは約一ヶ月前。

子猫の時から10年以上このお店で育てられ、人気者だったRodneyの姿が見えなくなり、心配したお客さんたちによって、実はRodneyはいなくなったのではなく捨てられたことが発覚。

地元の動物愛護団体Marton Moggie(Moggieは猫ちゃんと言う意味)が中心となり、町をあげて捜索がスタート。

なんと国営の放送局であるラジオ・ニュージーランドが、このホームセンターのオーナーにインタビュー! オーナーは、煮え切らない様子で「Rodneyは自由になれるよう、自然に放たれただけだ」と答えましたが、実際は新しく来たマネージャーによって捨てられてしまったよう。

このホームセンターは町中の批判をうけ、非買運動も起こるほど。

Rodneyは大勢の人たちの協力により、一ヶ月後、地元の牧場で無事保護されました。Marton MoggieのFacebookで、元気そうなRodneyの姿が見られます。

Martonはこの辺り。

このニュースは国中の様々なメディアで取り上げられ、Rodneyの無事が喜ばれています。

「Missing moggy Rodney had been found on a local farm in Marton(行方不明の猫ロドニー、地元の牧場で発見)」

 Discarded hardware store cat Rodney found alive and well(捨てられたホームセンターの猫ロドニー、元気な姿で無事発見)

このMartonの近くにあるSansonという町のカフェが数日前、ニュージーランドの公共放送のニュースで紹介されたのですが、このカフェにもRodneyの捜索を呼びかけるチラシがたくさん貼られていました!よく見ると、窓や、レジ周りに黄色いチラシがありますよ。

13年間行方不明だった牛が友達連れで帰場

猫ちゃんが発見される数日前、南島Hurunuiの山岳地帯で、約13年間行方不明だった子牛が、”crazy big”に(めちゃくちゃ大きく)成長して突然帰ってきました。それも2頭の牛を連れて。

 Wandering steer Boris back after 13 years in the Canterbury wilderness(行方不明だった子牛、13年ぶりに戻る)

この牛の耳にはまだタグが残っていたため、この牧場の出身だったことがわかり、Boris(ボリス)と名付けられ保護されました。(イギリスの首相、ボリス・ジョンソンと同じ名前ですが命名の由来は関係なさそうです。)

Borisは現在、鹿用の高いフェンスの中に保護され、えさやりの際に5mくらいは近づけるとのこと。

東京ドーム約1500個分の広さがあるこの巨大牧場のオーナーのDan Shand(ダン・シャンド)さんは、今後Borisをどうするかはわからないと語っています。もともとBorisは食用の牛なのですが大きくなり過ぎてしまい、「出荷」は難しいとのこと・・・!

とりあえずBorisが新しい環境に慣れて、幸せでいてくれるようにするよ

せっかく帰ってきたのに、速攻で食用にされてしまったらちょっと悲しいですよね。

Hurunuiはこの辺り。

おまけの英語ネタ

 Wandering steer Boris back after 13 years in the Canterbury wilderness(行方不明だった子牛、13年ぶりに戻る)

この記事の中で牧場が”farm”ではなく”station”と表現されています。Stationというとやはり駅や局という意味しか連想してしまうと思いますが、これはNZやオーストラリアの酪農用語で「大牧場、大農場」を指します。

この記事の筆者

石黒
石黒 沙弥
高校・大学時代を過ごしたNZを故郷と愛する。購入するワインは100%NZで、常備しているのはSILENIのソーヴィニヨン・ブラン。マーマイト大好き。歴代彼氏の半分以上がKiwi。
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