ナチュラルワイン三部作
ニュージーランドには、「サステイナブル」な環境でワインづくりを行う生産者はたくさんいますが、日本で人気のいわゆる「自然派ワイン」の生産者はかなり少ないです。
そんな中、厳格なルールに則った「バイオダイナミック(ビオディナミ)農法」でぶどうづくりをする生産者の代表格が、この「マヒ」。
この3本セットでは、マヒの代表的なワインをセレクトしました。いずれも、複雑な旨みがしっかり含まれるナチュラルワインです。
ワイナリー「マヒ」について
「マヒ」は僕岩須が、現地を訪れて、そのつくりの素晴らしさを実感したワイナリーのひとつ。
オーナーのブライアン・ビックネル氏は、ハンガリー、イタリア、フランス、チリでワインづくりをした後、NZへと戻り自身のワイナリーを立ち上げました。
「Mahi」とは、マオリ語で「仕事」「手作り」「工芸品」を指します。その名のとおり、彼の実直な手仕事から生み出される品々。どれも、他のマールボロのワインとはひと味違う「複雑な旨み」をもったワインに仕上がっています。
マヒのぶどうは、ニュージーランドではまだそれほど多くない「バイオダイナミック農法」で栽培されています。
発酵には、その土地の個性を反映するために、「野生酵母」を利用。しかしこれは、発酵のコントロールが難しい酵母でもあるのです。
見学させていただいたとき、ブライアン・ビックネル氏は、タンクの温度管理をコンピュータでモニタリングしながら、発酵の進み具合をチェックし、櫂入れなど、発酵を助ける作業をしていました。
またワイナリーには、世界各国から集まった若者が働いていたのが印象的でした。彼らは、ブライアン・ビックネル氏のワインに魅了され、はるばるニュージーランドにやってきた人たちで、畑仕事や醸造作業を手伝いながら、技術やワインに対する考え方を学んでいました。
いずれ、マヒの卒業生によるワインが、日本でも楽しめるようになるかもしれないですね。
①マヒ マールボロ ソーヴィニヨン・ブラン 2022
典型的なマールボロの味わいを経験した方は、このワインで次のステップを。
ソーヴィニヨン・ブラン特有のフレッシュな香りに、樽や野生酵母の要素が組み合わさり、複雑な味わいとなっています。
柑橘の良い香りが中心にありながら、白い花やハーブ、スパイスの存在感もしっかりあるワインです。
旨みが強く、ひとくちの満足度が高いワインだと思います。
項目 | 内容 |
---|---|
ワイナリー名 | マヒ |
生産国 | ニュージーランド |
産地 | マールボロ |
種類 | 白 |
ぶどう品種 | ソーヴィニヨン・ブラン |
ヴィンテージ | 2022 |
アルコール度数 | 13.0〜14.0% |
容量 | 750ml |
備考 | スクリューキャップ |
②マヒ マールボロ シャルドネ 2018
シャルドネは、もとの味わいがシンプルだけに、作り手の考え方がダイレクトに反映される品種。
マヒのシャルドネは、野生酵母や樽によって生まれた「複雑な味わい」が魅力です。
香りは、フルーツのフレッシュさと、ローストしたナッツのような香ばしさが同居しています。口に含むと、心地の良いフルーツの酸味とクリーミーでまろやかな舌触りを感じることができます。
項目 | 内容 |
---|---|
ワイナリー名 | マヒ |
生産国 | ニュージーランド |
産地 | マールボロ |
種類 | 白 |
ぶどう品種 | シャルドネ |
ヴィンテージ | 2018 |
アルコール度数 | 13.5% |
容量 | 750ml |
備考 | スクリューキャップ |
③マヒ マールボロ ピノ・ノワール 2019
これぞ、ナチュラルで複雑な旨みを持つピノ・ノワール!
この2018ヴィンテージは、前年と比べてかなり優しい印象です。赤いベリー系の風味だけでなく、クローブやリコリスのような香りがあり、味わいにも奥行きをしっかりと感じます。
フルーティーな味わいと、その奥にあるじんわりとした柔らかな旨みの調和は、お見事。
酸化の具合によって表情が変わってくるので、開けてから少なくとも3日は変化が楽しめるワインだと思います。
項目 | 内容 |
---|---|
ワイナリー名 | マヒ |
生産国 | ニュージーランド |
産地 | マールボロ |
種類 | 赤 |
ぶどう品種 | ピノ・ノワール |
ヴィンテージ | 2019 |
アルコール度数 | 13.0% |
容量 | 750ml |
備考 | スクリューキャップ |