果実味しっかり、なのにドライ

現地で見つけた「ドライな」ソーヴィニヨン･ブラン

2025年。NZらしい果実味と清涼感を持ちつつ、独立した個性と、日本の食卓との相性がよい。それらをすべて叶えるワインを探すために、現地の8つの産地を巡る旅に出ました。

そこで出会ったのが、こちらのソーヴィニヨン・ブラン。産地はマールボロです。インポーターさんのご協力により、今回ボクモワインでの独占輸入が実現しました。

グラスに注いだ瞬間は華やかで、口に含むと落ち着いた大人の表情を見せてくれます。フィニッシュはドライ。

典型的なマールボロのソーヴィニヨン･ブランに比べ、アフターの辛口なテイストが際立っており、食事とのバランスがとりやすいワインに仕上がっています。

栽培･醸造

ぶどうはマールボロのワイラウ・ヴァレー下流にあるオーガニック畑から。 2023年は晴れて乾燥した理想的な気候に恵まれ、果実の熟度と香りの厚みがしっかり乗りました。 収穫したぶどうはとても丁寧に扱われ、ステンレスタンクとフレンチオークを併用してゆっくり低温発酵。 アロマティック酵母の選択と、シュール・リー熟成により、ピュアでクリーン、かつテクスチャー豊かな仕上がりになっています。

テイスティング

香りはグーズベリーやカシスの葉、パッションフルーツ、ピーマンやトロピカルフルーツ。 マールボロらしい果実の華やかさを持ちつつ、派手に走りすぎず落ち着いた印象です。 味わいは辛口。バリック熟成によるわずかな厚みと、シャープな酸とミネラル感がきれいにまとまり、すっきりとした余韻へ。 「爽やかでピュア、だけどスマートに引き締まった」──そんな大人のソーヴィニヨン・ブランです。

ペアリング

魚介はもちろん、日本の家庭料理や和食にもよく寄り添います。

• 牡蠣とホタテのカルパッチョ
• 天ぷら（特にキスやエビ）
• 柚子やすだちを添えた白身魚の塩焼き

柑橘とハーブを効かせたスモークサーモンのサラダやハーブチキンのローストも良いでしょう。豚しゃぶも個人的にはおすすめのペア料理です。

お客さまの声

ボクモのカウンターでお出ししたときのお客さまのコメントは･･･

• 「香りはしっかりNZらしいけれど、飲んだあとの印象がドライですね」
• 「フルーティーなのに、後味がさっぱりしている」
• 「アフターに残るミネラル感のおかげで、魚介類が食べたくなります」
• 「他のソーヴィニヨンに比べるとちょっと大人向けって感じですね」

NZらしい華やかさを持ちながら、和の食卓にしっくり馴染むソーヴィニヨン・ブランと言えると思います。

ワイナリー「ガルド&モリス」について

ベン・モリスとフリーダ・ガルド夫妻が営む、家族経営のブティックワイナリー。ニュージーランドとスウェーデンの二拠点でワインづくりを行うユニークな体制を持ちます。彼らの手作りのワインはスウェーデン国内の高級レストランや国営の酒類販売店などで高く評価されています。

創業の背景と歴史

醸造責任者ベン・モリスはニュージーランド生まれで、リンカーン大学で有機ワイン醸造の研究に取り組みました。卒業後は「フライング・ワインメーカー」としてフランスやカリフォルニアなどで経験を積み、2006年に妻フリーダと共にスウェーデンへ移住。自身のブランドを立ち上げます。

スウェーデン出身のフリーダは、スウェーデン市場での販売や流通を主導。ワイナリー名の「ガルド」は彼女の姓に由来し、二人のパートナーシップが表現されています。

栽培と醸造の方針

栽培においては、ニュージーランド各地の小規模で優れたぶどう農家と提携し、農薬や化学薬品を極力使わない自然に近いアプローチでぶどうを育てています。

醸造では、テロワールとぶどう品種の個性を最大限に引き出すため、人的介入を抑えたナチュラルなワインづくりを心掛けています。

サステナビリティと文化的背景

環境への配慮と持続可能な生産は、ガルド＆モリスの重要な理念です。

有機農法に準じた栽培と醸造における余計な添加物の排除を徹底し、環境負荷を減らしつつ高品質なワインを生産しています。

ニュージーランド出身のベンとスウェーデン出身のフリーダによるこのワイナリーは、まさに両国を結ぶ架け橋的な存在。

両文化の長所を融合したワインは、スウェーデンの郷土料理とも見事に調和し、地元レストランからも高く評価されています。

 産地マールボロについて

「マールボロ」は、NZのワイン産地の中心地です。

豊富な日照量や、1日の中での寒暖差が大きいことなど、ぶどうの生育環境にとって好ましい自然の条件が揃っており、マールボロではNZワインの8割以上が生産されています。

その中でも、キリッとした酸味と溢れる果実味が特徴のソーヴィニヨン・ブランは圧倒的な生産量を誇り、唯一無二のキャラクターとして世界で広く愛されています。また赤ワインでは、豊かなベリー系の果物の味わいが魅力のピノ・ノワールが人気です。

ガルド&モリス オーガニック ソーヴィニヨン・ブラン 2023（Gardo & Morris Organic Sauvignon Blanc 2023）