美しく爽やかなオレンジワイン

最近、よく耳にするようになったオレンジワイン。

簡単にどんなものかをおさらいすると･･･（ご存じの方は読み飛ばしてください）

「オレンジワインは、白ワイン用のぶどう品種を使って作られるワインです。が、通常の白ワインとは作り方が少し異なります。

白ワインは通常、ブドウの果汁だけを発酵させますが、オレンジワインでは赤ワインと同じように、ブドウの皮や種も一緒に発酵させます。

これによって、ワインに独特の風味や色、そして少々の渋みをもたらします。

その結果、オレンジワインは、見た目がオレンジ色や琥珀色に近く、味わいも一般的な白ワインよりも複雑で、時にお茶やスパイス、ナッツのようなニュアンスが感じられることがあります。」

簡単に言えば、白ワインと赤ワインの中間的な存在。それがオレンジワインです（果物のオレンジはもちろん入っていません！）。

もともと東欧のジョージアやイタリアのフリウリがオレンジワインの産地としてよく知られていましたが、今では世界中でつくられるようになりました。

そして、ニュージーランドでもまだ数は多くないものの、オレンジワインに挑戦する生産者が出てきています。

さて、このワインは、2024年に日本に上陸したばかりの新しいワイン。

使っているぶどう品種は、ピノ・グリ90%、ゲヴュルツトラミネール10%。

色は少しアンバーがかったオレンジ。

香りは穏やかで、ピノ・グリに由来するあんずやリンゴのフレイバーと、ほのかなスパイス感も香ります。

味わいはマイルド。酸味は穏やか。フルーツ感がしっかりあり、とげとげしさの一切ない味わいです。冷やして飲むとほろ苦い果皮のニュアンスを感じますが、常温に近づけて飲めば、さらに味わいは柔らかくなり、するすると飲めます。

先述したような、時々オレンジワインに見られるお茶やナッツというニュアンスは控えめで、フルーツ中心の中にほんのりスパイスを感じる味わいに仕上がっています。

産地は、ニュージーランドの中では比較的温暖な北島のホークス・ベイ。

地域の中心を流れるナルロロ川の付近の平坦な土地「ファーンヒル」に畑は位置します。ここで育てられたピノ・グリとゲヴュルツトラミネールを夜明けに機械で収穫しています。

ぶどうは品種ごとに分けて仕込まれます。双方とも果皮と接触したまま５日間、解放タンクで発酵。

発酵後、ワインは60日間澱とともに静置。２品種をブレンドした後、自然な清澄で澱を落とし、フィルターをかけてから瓶詰めされています（つまりこのワインは濁っていません）。

残糖は5.2g/Lと、フルーティーさを感じやすい値に調整しています。

そんなこの「グロウ オレンジ オンスキン」、ペアとなる食事は非常に幅広いです。

• しょうゆベースの和食
• 中華料理全般
• スパイスの効いたエスニック料理

このようにざっくりとジャンルでくくることができるくらい広範囲の食事にあわせられると思います。

お肉とあわせたいとき、スパイシーな料理とあわせるときは、やや温度を上げて渋みを引きだして。その他のペアリングだと、15~20℃くらいで飲むのが吉です。

産地ホークス・ベイについて

「ホークス・ベイ」は北島東部に位置し、豊富な日照量と比較的温暖な気候が特徴の地域で、国内で2番目に大きなぶどうの栽培面積を誇ります。

ホークス・ベイでは特にカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、マルベック、シラーからつくられる赤ワインの生産に力を入れており、白ワインではフルーツ感のあるシャルドネが人気です。

また、もともとは川底であった場所が地震により押し上げられたことにより生まれた「ギムレット・グラヴェルズ」というエリアは、ホークス・ベイの重要なサブリージョンの一つとなっています。

グロウ オレンジ オンスキン 2024（Glow Orange Onskin 2024）